さまざまな職業の人たちから体験談が寄せられる本連載。大学・大学院卒業後の進路もさまざまだが、今回話を聞いた三宅美野里さん(37歳・仮名)は現役の占い師である。
中学生まで東海地方で過ごし、高校進学と同時に北関東に引っ越した三宅さん。聞けば、父親が大変な暴れ者だったという。
「父はギャンブル、DV、酒を飲んでは暴れるという、典型的なダメな父親。母や私たちきょうだいは生活のために耐えていたのですが、私が高校に上がるタイミングで母は『もう一緒には住めない』と判断し、離婚しました」
こうして母親の地元の北関東へと引っ越した三宅さん。とはいえ、母親も手に職があるわけではなく、母子手当(児童扶養手当)と学費免除はあったものの、経済的に余裕のない生活だった。
個人塾の先生が「奨学金で進学」のススメ
そんななか、転機が訪れる。高校時代、個人塾の先生と出会ったのだ。
「私はもともと成績が優秀なほうだったのですが、両親の離婚や、引っ越しに伴う友達との別れなどが重なり、高校入学後はすっかり気持ち的に沈んでしまっていたんです。勉強どころではなくて、家計のこともあり、就職しようと思っていました。
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