著書にもつづられている南さんの人生は序盤から波乱に満ちていて、確かに困難と苦難も多い。だけど、その影を飛ばすほど光にも満ちている。
一貫して感じ取れるのは、ポジティブなエネルギー。折々のエピソードからうかがい知ることができるのは、自ら道を切り拓き、夢を自分のものとして叶える強さだ。
「人生、いくつになっても夢を見ることは大事だと思います。でも当たり前だけど、それを叶えるために必要なのは、現実的な計画と努力、思い切った行動力です。何事もやってみなければ、わからない。一般的には難しいといわれることだって、心からやりたいと思うなら挑戦して体感してみないと」
57歳の大冒険は怖いより面白いが勝った
俳優としても1人の女性としても、南さんの握力の強さは計り知れない。
1995年、31歳の時に結婚した作家との馴れ初めは、もとより彼の小説のファンだったということで出会った……と当時のメディアでは報じられている。41歳で2度目の結婚をした時も、お相手の俳優とは単発ドラマの共演者として出会い交際に発展した。
「賭け事はしないけど、人生においては私はギャンブラーなんです。動物的本能も強いから、仕事もプライベートも『これ!好き!』と思ったら、一点賭け。2番目とか3番目とか他の選択肢はなくて、その仕事、その人だけを200%信じて猪突猛進。だからこそ、つかみ取れたものも多々あると思います。ありえないほどの痛い思いもして、もう少し他者の助言にも耳を傾けたり、注意深くなったほうがいいなと思うようにもなりましたけど(笑)」
けらけらと楽しそうに笑うから、思わず、一緒に楽しい気持ちになる。
「私なりに反省はしているし、失敗から得られた学びも深い。でも最近、思うのは、これは私の本質だから完全には変わらないだろうし、変わらないほうが面白いかもと。私はきっと、神様のシナリオ通りに生きているんじゃないかな」
神様のシナリオ……?
「はい。チャンスも困難も天から与えられたものは受け取って、抗わずにチャレンジしている。そこで、転びながらもいろんなこと感じて学び続けるのが私の人生なのかなと」
好機も転機も巡ってきたら、全身全霊で飛び込んでいく。その勇敢なエネルギーは、彼女に新しい蕾をつける。
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