東大生が「国語力磨けば頭よくなる」と断言する訳 文理問わず、国語が苦手という東大生は少ない

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このような例はたくさんあります。「矛盾」「対立」などの言葉も同じことが言えます。「お前の発言、矛盾しているぞ」と指摘するのであれば、「お前は昔こう言っていたのに、最近それとは違ってこういうことを言っているぞ」と、「前」と「後」の2つの要素があります。逆に言えば、「矛盾」「対立」は1つの要素だけでは成立しないのです。「あの発言は矛盾している」だけだったら回答としては不十分なのです。

このように、国語の成績がいい人というのは「言葉」に対する理解がしっかりとできている人のことです。これが理解できている人が、文章が読めて、論理的な思考ができる人なわけです。

「変化」という言葉を見て、「変化前はどうだったのかな?」「変化の理由はどういうものだったんだろう?」と無意識的にでも考えられる人なら、文章を読んでいるときでも人の話を聞いているときでも、理解度が人より高いのです。

そう考えてみると、頭のいい人って言葉に対する感度が高い人です。使っている言葉の1つひとつがしっかりと考え抜かれていて、「なぜその言葉を使ったのか」について、しっかりと理由があることが多いんです。

「信用」と「信頼」はどう違う?

例えば「信用」という言葉と「信頼」という言葉の違いを知っていますか。これって同じような意味に見えて、実は全然違うんです。

「信用」は過去のその人の行動などを鑑みてできていくもので、「信頼」は未来のその人のことをどれくらい信じることができるかを考えるものです。クレジットカードは「信用」がないと作れませんが、「信頼」は必要ありません。逆にその人とずっと仕事をしていきたいと思うのならば、「信頼」されなければならないと考える必要があります。

「信用金庫」はその人の過去の情報だけを見る機関ですから、「信頼金庫」とは言わないわけです。僕たちは何気なく、何も考えずに、「信用していますよ」とか「彼に信頼をおいている」とか使ってしまうことがありますが、実は国語の文章を書く人や頭のいい人は、「信用」「信頼」という漢字2文字をしっかり使い分けて、自分の価値観を相手に伝えていることがあるんです。

逆に、国語ができる人というのは、

「なぜこの人は、信用という言葉を使ったんだろう?」

「信頼という言葉を使わなかった意味はあるのかな?」

と感度高く考えられる人です。

こうしたことがわかっている人は、教科書を読んでもほかの人より理解度が高くなります。言葉がわかっていれば、たった1行の簡単な一言から得られる情報がほかの人よりも多いですから、単純にヒントが多くなるわけです。だから国語力さえあれば、あとからほかの科目も点数が伸びやすいというわけです。

だからみなさんが「頭がよくなりたい」と感じるのであれば、まずは国語力・もっと言えば語彙力からアップさせていきましょう!

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