僕にとって鶏のレバーはたまに食べたくなる食材。内臓肉は調理が難しいというイメージがありますが、要領さえつかめばかんたんです。
スーパーで売られているレバーには鶏、豚、牛などがありますが、そのなかでも一番クセがなく、食べやすいのが鶏レバーです。昔は高級品でしたが、ブロイラーが普及して以降大衆化し、一気に広まりました。
レバーの長所は「安価」という点。グラム単価では鶏むね肉よりも安いですが、コクのある力強い味わいです。
今日は鶏レバーを使って「純レバ」という料理をつくります。東京生まれの純レバはレバニラからニラを抜いたもの。ご飯にのせれば「純レバ丼」になります。小口切りにした長ネギがたっぷりとかかったスタイルが定番で、浅草を中心とした下町で愛されている料理です。
臭みを抑える方法は「短時間」で適切に加熱
レバーを調理するキーワードは「短時間」です。レバーの調理ではよく「臭み」が問題になりますが、それは細胞膜のなかにあるアラキドン酸という物質が、レバー自身が持つ鉄分と反応し、酸化することで生じます。この反応は約70℃で最高に達するのですが、これを最低限に抑えるべく、短時間で適切に加熱することが重要になってきます。
ふつうに炒めていると加熱に時間がかかるので、多くの中国料理店などではたっぷりの油(やや高温の180℃)で効率的に火を通します。だから、外で食べるレバーは臭みが少ないのです。
しかし、家庭ではたくさんの油を用意するのは合理的ではありません。そこで今回は「湯通し」する方法をオススメします。
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