「名画観察」で子どもの読解力と表現力が伸びる訳 正しい読解を邪魔する「思い込み」を解放する

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

読み聞かせや読書はどうでしょうか。子どもにある程度の語彙力があり、文章の読み方や解釈の仕方に問題がないなら、それだけで驚くほどの効果を感じられるでしょう。

ところが、国語が苦手な子どもの多くは語彙が少なく、本の読み方や解釈の仕方にも問題があるのです。そのため、読み聞かせや読書をしても文章の意味、内容が正しく理解できません。時間を費やした割に国語の成績にさしたる変化は見られず、「本を読んでも無駄なんだ……」と、ますます活字から離れてしまう残念な結果になるのです。

つまり、子どもの国語力アップのためと思っていた努力は、苦手克服を根本的に改善することにはなっていなかったということなのです。

国語の苦手な子たちの「3つのクセ」

私は12年間にわたる国語指導の中で、国語の苦手な子どもたちが、文章をどんなふうに読んでいるのかをつぶさに観察してきました。そうして、国語の苦手な子には、国語の得意な子たちには見られない、特異な「読みグセ」があることを発見したのです。

その読みグセは、大きく分けて次の3タイプです。

①「飛ばし読みタイプ」

②「主観読みタイプ」

③「文字通り読みタイプ」

子どもの読みグセがどのタイプであるのかさえわかれば、あとは、そのクセに対応する改善トレーニングを繰り返してあげることで、ほとんどの子どもの国語嫌いを速やかに改善することができます。「嫌い」が「好き」に変わるのですから、当然、国語の成績はおもしろいように伸びてきます。

次ページ「主観読みタイプ」の改善法
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事