ドイツ渡航でわかった日本コロナ規制の自由さ 店ではマスク外しを促すが、バスは厳重マスク
マスクを着用することを不自由だと感じている人が多いためドイツではマスクを嫌がる人が多いのですが、それを察してか、ある老舗の飲食店のホームページには、「お客さんも従業員も引き続きマスクをしても構いません。マスクをしていても、マスクをしていなくても、どんなお客さんもウエルカムです」と記載されています。
この店の客は高齢者が多いのですが、「客にマスクをしなくても良いですよ」とお店側が客に伝えることがサービスの一環であるということが読んでとれるのです。
コロナ禍では罰金が科せられたことも
コロナ禍になって一年目の一昨年の4月にドイツ全土で「スーパーマーケットで買い物をする際や公共交通機関に乗る際にマスクの着用が法律で義務化」されました。違反をすると、州によって額は異なったものの15ユーロ~5000ユーロ(約2000円~68万円)の罰金を命じられました。
当時、ドイツでは筆者の出身であるバイエルン州の法律が一番厳しく、商店の経営者が店員にマスクを着用させなかった場合、最大で5000ユーロ(約68万円)の罰金が命じられています。罰金を恐れてこのマスク着用の義務に嫌々従っていた人が多かったものの、飲食店でのマスク着用義務がなくなった今は、誰もマスクをしていないのが現状です。
日本では先日政府が「屋外で会話がない場合は、マスクをしなくてもよい」と発表しました。それでも道を歩いていると、マスクを着けている人が目立ちます。日本には昔も今も「マスクをしないと罰金を支払わなくてはいけない」という法律はありません。それにもかかわらず、今に至るまでマスクをしている日本人は多いのです。マスクを「不自由さのシンボル」のように考えている欧州人からすると不思議な光景に映ります。
現在ドイツの生活は、ほぼコロナ禍前に戻っています。あるドイツの大手の本屋さんには、まだ買っていない本を座って読むためにたくさんのソファーが置いてあり、マスクをせずに長居して読書ができます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら