激痛!コロナ禍で「帯状疱疹が急増」3つの理由 「水疱瘡との知られざる関係」と唯一の対抗手段

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コロナ禍で帯状疱疹に罹患する人が増えているのはなぜでしょうか?(写真:Ushico/ PIXTA)

「帯状疱疹」は、激しい痛みを伴う皮膚の病変だ。中高年はもともとハイリスク、近年は若い人にも増えていたが、コロナ禍で世界的に急増しているという。何が起きているのだろうか?

実は、「水ぼうそうは子どもの頃にかかったから、もう安心」と思っている人こそ、帯状疱疹という爆弾を抱えている。これを機に正しい知識を得て、確かな予防アクションにつなげていきたい。

帯状疱疹が急増した「3つの原因」とは?

新型コロナ流行下の今、国内ではまだ公式の統計は出ていないものの、診療現場の実感として帯状疱疹の患者さんが増えている。

これは日本だけではなく、世界的な傾向のようだ。例えばブラジルでは、コロナ以前(2017年3月~2019年8月)には100万人あたりの帯状疱疹患者数は30.2人だったが、コロナ以後(2020年3~8月)には40.9人と、35.4%も増加した(International Journal of Infectious Diseases)。77%以上増えた地域もあった。

コロナ禍で帯状疱疹が急増しているのはなぜだろう? 大きく3つの要因が言われている。

① 新型コロナ感染により、免疫細胞やその働きがダメージを受けた

② 新型コロナワクチンにより、一時的に①に似た状況が生じた

③ コロナ禍の心理的ストレスにより、免疫力が低下した

①コロナ感染が帯状疱疹の引き金となることに関しては、アメリカの約200万人のデータを解析した最新研究がある(Open Forum Infectious Diseases)。

50歳以上では、新型コロナに感染した人はそうでない人と比較して、感染から6カ月以内に帯状疱疹を発症するリスクが15%高かった。さらに新型コロナの入院患者では、帯状疱疹の発症リスクが21%高かった。

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