文章が冴えてる人は結論の使い方が抜群に上手い 5W1H押さえロジカルに徹するだけでも伝わらない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

今日、アナタは彼女と念願のデートをしました。気持ちがまだ高揚するなか、日記にしたためようと思いました。日記は他人が見ないので、デートに付随する感情や風景を加味したいところです。そうすることで文章には奥行きが出てきます。

文章を書くときの慣行として「5W1H」というものがあります。欧米では「Five Ws」ですが、日本ではさらに「1H」をプラスして「5W1H」と呼ばれます。文章のテクニックとして「六何の法則」などともいわれています。

「5W1H」が万能でない理由

多くの文章術の本で「5W1H」は必須スキルだと書かれています。When(いつ)、Where(どこで)、Who(だれが)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)を押さえて書くというものです。じつは、まったくの無用の長物です。「5W1H」を意識しすぎるとかえって伝わらないからです。

役立たないというのではありません。商談用の文書や報告書を作成したり、共通認識を持たせるためには役立ちます。しかし、考えてみてください。日常会話で「5W1H」で話している人などいません。それでは、「5W1H」で書いた日記を見てみましょう。

<例:5W1H で書いた日記
朝 7 時に起床し、お昼の 12 時(when)に彼女の家に車で迎えに行った(Where)。その後、お台場まで 2 人(Who)でドライブ(What)デート(Why)を楽しんだ。22 時には彼女を家まで送った(How)。>

かなり極端な書き方ですが、「5W1H」をすべて使用して文章を作成するとこうなります。不明点やモレはありませんが、まったくしみじみきません。

会社の報告書やレポートに使用するなら、これほど合理的で無駄のない文章の書き方はありません。「5W1H」を意識した報告書を書いてみます。仕事上の トラブルが発生し、社内に共有する目的だと仮定します。

次ページ人の気持ちはロジカルでは動かない
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事