文章が冴えてる人は結論の使い方が抜群に上手い 5W1H押さえロジカルに徹するだけでも伝わらない
読者の皆さんは文章を組み立てる際に意識していることはありますか。ビジネスの場面では「結論ファースト」が一般的になりつつありますが、日本では、最後に結論を読ませる「結論ラスト」が一般的です。映画、ドラマ、小説のクライマックスは最後です。学術論文や研究発表資料も構成は同じです。
現在、筆者はコラムニストとして、多くのニュースサイトに記事を投稿しています。拙著『ちょっとしたことで差がつく 最後まで読みたくなる 最強の文章術』でも詳しく解説していますが、今回は文章の組み立て方について整理してみます。
日本人は「結論ラスト」がお好き
「結論ラスト」は読者の興味を誘う方法なので、最後まで読んでもらえるなら「結論ファースト」よりも理解が深まります。「結論ラスト」は、読者がすでに関心を持っていたり、商品やサービス内容について知識がある場合に適しています。
このときに「結論ファースト」を使うと、読者はいきなり結論を求められている(押しつけられている)という錯覚に陥ります。その結果、読者が不快感を感じると、そこで読むことをやめてしまいます。少しずつ、知識を深める「結論ラスト」のほうが丁寧な方法だといえます。
「結論ラスト」が比較的万能型であるのに対して、「結論ファースト」には適さない場面が存在します。災害や事故に関する記事の場合、タイトルはわかりやすい表現で構わないのですが、内容に触れる場合、「結論ファースト」だと嫌悪感を抱かれることがあります。
描写が生々しい場合、結論(○○人死亡など)が最初に書かれていると、その先を読む気が薄れてしまうこともあります。このような場合には、フォーマルな順序として理解されやすい「結論ラスト」のほうが受け入れられやすいのです。
さらに、女性は共感力が男性よりも高いので、そのときの「感情」を実感できる「結論ラスト」のほうが圧倒的にスムーズといえます。あとはテクニカル要素ですが、結論が一般的なら、「結論ラスト」がスムーズです。逆に一般的ではない場合は、「結論ファースト」のほうが断然インパクトがあります。
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