今まで正しいとされていた2015年の数字が間違っていたのか?と思う方もいるかもしれません。繰り返しますが、どちらが正しくて、どちらが間違いという話ではありません。しかし、1つの指標に対して、2つの異なる数字が並立するのはややこしいことは事実です。
総務省統計局の見解は?
計算方法の違いによって数字が異なってしまう問題について、私は、昨年11月の国勢調査の本データ公開時に、総務省統計局に問い合わせをしています。
その時点でうかがった話では、「不詳補完値は、配偶関係不詳および年齢不詳のデータが増えているため、2020年の国勢調査結果から取り組んだもの」だそうです。
5年前の2015年との比較のために2015年の不詳補完値に関しても遡及集計のうえ公開されていますが、2010年以前に遡及することは不可能という話でした。
そのうえで、「不詳補完値はあくまで参考表」としてあげているものであり、例えば生涯未婚率のような長期の時系列推移をみるときに、従来の不詳除く計算値と新しい不詳補完値を連続して比べることは適正でない。
これは統計局も明言していたことですし、私もそう思います。なぜなら、不詳補完値には配偶関係不詳だけではなく、年齢不詳についても追加算入されており、そもそもの総数自体が異なってしまうからです(今までは配偶関係別集計表には年齢不詳は合算されていません)。
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