――ここからは30話より先の話に具体的に触れていきたいと思います。龐煖については、軍に参加していないときは山奥で修行し、「求道者」として「武神」を目指す、というあり方が、ストーリーの中でも異彩を放っています。
龐煖は戦場で夜間に単独行動を取るなど、味方にとっても行動を読みにくい人。勝手気ままに行動しているようでもあり、こういった人が実際に身近にいたら困りそうです。が、経済学に引き寄せていうと、龐煖のあり方は、ゲーム理論分野で研究対象とされている「レピュテーション(評判)」の問題を考える際の典型的な例になるように思いました。
どういうことかというと、いわゆる「変わり者」タイプの人間であることに本人がコミットし、実際に「変わり者」として行動すると、周囲も「そういう存在」として扱ってくれるようになる。「この人だから、そういうものだ」として物事が進む。そんな話です。
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