日本人が英語会議で「使い物にならない」根本原因 リモート会議ならではの効率アップの方法がある

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・英語が得意なメンバー同士がテンポの速いやりとりをし、話の流れについていけない。結果、間髪を入れずに意見をいうことができなかったり、確認したいことを気後れして聞けなかったりする。
・メンバーのアクセント・発音・イントネーションが聞き取りにくかったり、使う語彙が日本人とは若干異なっていたりして、話がかみ合わない。結局、もやもやしたまま会議が終わってしまう。
・会議中にわからなかったことは後で詳しくメールで確認すればいいと思っていたら、ウェブ会議の間に結論を出すことになり、慌てた。
・駆け引きで譲れない点について「今この場では決められない」とはっきり言えないまま曖昧な態度で会議が終わり、あとから「あの時はOKだったんじゃなかったの?」と言われてしまう。
・使い慣れているはずのビデオ会議システムなのに、英語で会議をしているというだけでチャットツールなどを使うのにまごついてしまう。

「日本人が相手だと生産性が下がる」と批判も

こうした日本のビジネスパーソンの様子を見て、会議の参加者からは「日本人が相手だと、意思決定に時間がかかるうえ、英語が不得手なので仕事を進めるのに時間がかかり生産性が下がる」という手厳しい声もあります。いったい、どのように対処していけばいいのでしょうか。具体的に、4つの方法をあげます。

1.スピードを意識する

自分の言語処理のスピ―トについて意識してみましょう。まずリーディングについて。資料が大量にあっても、必要かつ重要な点だけを把握する速読力が求められます。1分間あたりに英語を読むスピードとしては、200~250字程度は欲しいものです。

逐一単語や語句の意味を理解していくだけではなく、文章の構成や段落の構造を理解し、効率的に要点を探し出すことが、速読力の向上には欠かせません。

次に、話す力についてです。英語を母語とする人の会話速度はだいたい、1分あたり150~200字程度です。日本人の英語初学者の話すスピードが同100字くらいといわれているので、150字くらいをめざすとかなり会話についていける感じがしてきます。ただし、必ずしも常に話す速度が速ければよいわけではなく、実際には内容によってゆっくりと話して強調したり、速めたりとペースを変えることも重要です。

実際のビジネスシーンでスピードを上げていくために、学習や仕事の準備をするときには自分が現在できるレベルよりも少しハードルを上げることを習慣づけましょう。リスニングについては、聞き取りやすい、わかりやすいと感じるレベルにとどまらず、複雑な内容、なじみがないテーマ、訛りがある英語、早口の英語などに挑戦してみましょう。また話す力については、あるテーマについての意見を、1分以上論理立てて一定の量を話すトレーニングが有効でしょう。

もちろん、こうした練習をしても一朝一夕で差が縮まるわけではありません。こうした努力に加えて、会議前に入念に準備をするのが会議の生産性を高める手段としては即効性があるといえるでしょう。

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