日本人が英語会議で「使い物にならない」根本原因 リモート会議ならではの効率アップの方法がある

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このアンケートからは、リスニング力とスピーキング力はこれまで以上に高いレベルが求められることがわかり、これまでの目標設定を改めて見直す必要があると言えます。

「CEFR」とは何か?

4.「どのくらい英語を話せるか」は国際基準で測る

日本人の英語力が国際比較で決して高くはないことは、いくつかの調査で示されてきましたが、汎用的な基準で何がどれだけ低いのかを把握できる有効な手立てがなかなかありませんでした。

そこで、これからの英語力の基準としてお勧めしたいのがCEFR(Common European Framework of Reference:ヨーロッパ言語共通参照枠、セファール)です。CEFRは多言語多文化のヨーロッパで言語能力を示す共通参照枠として開発されましたが、日本の英語教育をはじめ多くの国で広く使われていますし、OECDは2025年のPISA(学習到達度調査)にCEFRに基づいた英語能力試験を実施することを決めています。

CEFRでは、英語の総合力ならびに「聞く・読む・話す・書く」という4技能のレベルの定義と、各レベルでできることを記しています。

ここでは語学力をpre-A1からC2までのレベルに分け、下から基礎段階の言語使用者、自立した言語使用者、熟達した言語使用者と呼んでいます。約5,000人のビジネスパーソンを対象に行った当社調査では、英語スピーキング力においてはもっとも多い約4割がA2であることがわかりました。一方、海外の大手グローバル企業の求人情報では、英語力要件はC1以上がほとんどで、まれに職種によってB2があります。

CEFR準拠でないテストも今は換算表を出しているので、おおよそのレベルがわかります。

これは、世界で4人に1人が英語を話す時代に、ビジネスでどのレベルを目指すべきかを示すわかりやすい指標です。もちろん、英語で業務を完結させるには一定以上の英語力を有することが必要で本稿はその前提に立っています。コミュニケーションの生産性で引けをとらないためには、日本のビジネスパーソンは、リスニングはCEFRでC1レベル、スピーキングはB2レベル以上を目標にするとよいでしょう。こうした国際比較を通して、ビジネス英語のゴール設定の目線もおのずと上がっていきます。

これが英語コミュニケーションのスピードの問題の解決になるのです。

*1:ローコンテクストとは伝えるべきことを言語化することに重きを置くコミュニケーションで、文化等の共有性が低い場合に用いられる。*2:英語を使ったリモート会議に関する調査(2021年8月調査)。
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