(第51回)大学キャンパスは20年後の世界の姿


 実際、論文数で中国が日本に追いついたのは、前回見たように05年のことである。また、06年時点でスタンフォード大学に在留する外国人学者は、中国253人に対し日本220人と、さほど違いがない。つまり中国が日本に追いついたのは、大学院生で言えば90年代の初め、研究面では05年頃、そしてGDPでは10年というわけだ。

一人ひとりの人間に当てはめても、学生時代の状況から20年後の状況はおおよそ想像がつく。ただし、個人の場合にはさまざまな偶発的要因が働くから、学生時代と20年後の状況は完全には相関しない。

しかし、ここで考えているのは集団であるため、両者の相関はかなり高い。特に中国は人口が膨大なので、両者の関係は極めて強い。だから、「20年タイムラグの法則」は、かなり正確に20年後を予測するはずである。

中国のGDPは20年後日本の5倍になる

下グラフに示すように、スタンフォード大学大学院の中国人留学生数は増え続け、06年には419人となった。他方で日本人学生は減少し、06年で77人となった。中国人学生は日本人学生の5・4倍だ。

このデータを先述の「20年タイムラグの法則」に適用すれば、20年後の中国のGDPは、日本の5倍強に増加するだろう。人口に大きな変化がないとすれば、中国の1人当たりGDPは、日本の約半分になるだろう。


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