「ジェンダーって何?」と子どもに聞かれたら 前提になっている「性別」による役割を疑おう

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それまで生きてきた暮らしや経験が、一人ひとりにあるよね。誰ひとり同じ人はいない。たとえ双子だったとしても、まったく同じ人生の人はひとりもいないんだ。だからこそ、一人ひとりがとても大切な存在ということを忘れずに、多様性を認め合っていこう。

みんなが何気なく使っている言葉でも、違和感のある言葉ってないかな。たとえば「女子力が高い」=お料理が上手、スカートをはいている、メイクが上手。一般的な女の子らしいということをあらわす言葉だよね。

ジェンダーって何だろう?

これは、本当に女子力なんだろうか?お料理のプロは男の人が多いよね。ただ、家庭ではごはんをつくる人は誰? たぶん、お母さんが作っている家庭が多いんじゃないかな? そうすると、なんとなく家のことはお母さんがするって、思いこんでいない?

そんなふうに、社会的な役割を性別に基づいて考えることを、ジェンダーと言うよ。

でも女性は家のことをする「べき」なのかな。そもそも、家のことは性別に関係なく「みんなでする」ことが一番いいと思うけれど、君はどう思う?

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「イクメン」という言葉だって女性にはないよね。子育てをする男性が特別だと思っているからこういう言葉が生まれたわけなんだけど、「みんなでする」ことが当たり前だったら、「お父さん」でいいはずだよね。

世の中には、性別が関係する職業もあれば、そうでない職業もある。性別があまり影響しない仕事も増えてきているけれど、まだまだ影響を受けている職業もあるよね。そんな日本は世界に比べるとジェンダーギャップ(男女の違いによって生じる格差)が大きいと言えるよ。

女性は家のこと、男性は仕事。本当にそうなのかな。

今、あらためて考えていく時代がきているよ。

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今では、いろいろな研究から「自分で決めた」ということが、その人の「幸福」を左右するということがわかってきています。つまり、自分の人生を自分で決めて行動できることが、子どもたちの大きな幸せにつながっていくのです。「自分で考えて自分で行動できる」大人になるために、正確な知識を得ることが大切です。

やまがた てるえ 助産師、チャイルドファミリーコンサルタント

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やまがた てるえ / Terue Yamagata

1975年北海道生まれ。助産師。チャイルドファミリーコンサルタント。看護学校卒業と同時に助産師学校へ入学。卒業後、総合病院、産婦人科クリニック、統合医療クリニックに勤務した後は地域の育児支援や、教育行政にも関わる。二児の母となってからは、母親の産後の心のケアができるよう、ブログを中心に情報発信している。また、チャイルドファミリーコンサルタントとして活動。保護者向けオンライン性教育講座の開催や執筆活動も積極的に行っている。著書に『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』『15歳までの女の子に伝えたい自分の体と心の守り方』『13歳までに伝えたい男の子の心と体のこと』(すべてかんき出版)がある。

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