「レクサスCT」10年超のロングセラーになった訳 2022年10月の生産終了は何を意味するのか?

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生産終了が決まったレクサス「CT200h」。写真は2020年一部改良モデル(写真:トヨタ自動車)

レクサスのエントリーモデルとして、2011年1月のデビューから10年以上にわたって販売を続けていた「CT200h(以下:CT)」が、ついに2022年10月をもって生産終了となる。その発表と同時に、最後を飾る特別仕様車「Cherished Touring(422万3000円)」が、3月に発売となった。

11年9カ月にも及ぶ生産期間は、国内の歴代レクサス車の中で最長。なぜ、これほどまでのロングセラーとなったのか。CTの歴史を振り返るとともに、このクルマが果たした役割やロングライフとなった理由などを考えてみたい。

CT誕生前夜のレクサス

まずは、CTが登場する以前のレクサスの足跡を振り返ろう。レクサスが日本に上陸したのは、2005年8月のことだった。

最初に発売されたのはミドルセダンの「GS」と、それまでトヨタ「ソアラ」として販売されていた、コンバーチブルクーペの「SC」の2モデルで、1カ月遅れてスポーツセダンの「IS」が加わっている。

日本では「アルテッツァ」の後継モデルとして登場した「IS」(写真:Lexus USA)

価格帯は390~600万円で、エントリーモデルはISが担っていた。すべてがICE(純エンジン車)で、ハイブリッドの用意はなかった。

ただし、翌2006年に、トヨタはFR用ハイブリッドを搭載した「GS450h」を投入する。FR用の本格ハイブリッドは、当時としては世界初。2008年の「クラウン」での採用よりも先に市場投入したのは、レクサスブランドにかけるトヨタの期待の大きさが理由だろう。

「GS」シリーズに追加登場した「GS450h」(写真:Lexus USA)

そしてレクサスは、翌2007年5月に「LS600h」を発売する。今度は、世界初のV8ハイブリッドにフルタイム4WDを組み合わせたものであった。

さらに2009年1月にはSUVの「RX」シリーズを投入。エンジン車の「RX350」だけでなく、ハイブリッドの「RX450h」も用意。2009年7月にはレクサス初のハイブリッド専用車「HS250h」を発売。レクサスは、日本上陸後のわずかな期間で、続々とハイブリッドを投入していったのだ。

ちなみに2009年から2010年は、政府によるいわゆる「エコカー補助金」が実施された時期となる。これにより、ハイブリッド専用車であるトヨタ「プリウス」が大躍進した。

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