「レクサスCT」10年超のロングセラーになった訳 2022年10月の生産終了は何を意味するのか?

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プリウスは、2009年5月に第3世代が発売されたばかりだったこともあり、年間販売ランキングで、それまでのディフェンディングチャンピオンであったトヨタ「カローラ」やホンダ「フィット」を押しのけ、販売台数ナンバー1に。そして、2009年から2012年まで4年連続でナンバー1を守り続け、その後も上位の常連となるのだ。

2009年発売の3代目「プリウス」(写真:トヨタ自動車)

ハイブリッドの量産車が初めて世に送り出されたのは、初代プリウスのデビューにあたる1997年のこと。それから約12年後となる2009年に、プリウスは日本で最も数多く売れるクルマとなった。日本においてハイブリッドが主流派になる、記念すべき年。それが2009年だったのだ。

レクサスのエントリーを担うハイブリッド専用車として

世にハイブリッドの追い風が吹いていた2011年1月、いよいよCTがデビューする。2年前に登場した3代目プリウスから多くの部品を流用したFFプラットフォームのハッチバックで、1.8リッターエンジンを使うハイブリッドシステムを搭載した。

発売当初のレクサス「CT」(写真:Lexus USA)

燃費性能は、ヨーロッパのプレミアムコンパクトを大きくしのぐ30.4km/L(JC08モード燃費)を実現していた。ICEの用意はなく、全車がハイブリッド(CT200h)で、355万円からの価格は、当時のレクサスのラインナップでもっとも手頃だった。

実際、CTのデビューは幸先の良いものであった。発売1カ月で、目標の約5倍となる約7500台を受注。2011年の年間を通して、約2万台の販売を記録する。登録車の新車販売ランキング(自販連発表)においても、年間29位を獲得している。

人気の理由はいくつも挙げられる。エコカーであるハイブリッド専用車でありながらも、低く構えたスポーティなルックスとキビキビとした俊敏な走りは、当時としては新鮮だった。

スポーティさとコンパクトさを感じさせるスタイリング(写真:Lexus USA)

また、高級ブランドであるレクサスで、350万円台からという手頃な価格もよかった。さらに当時、ハイブリッドカーに強い追い風が吹いていた時期だったことが、加勢した。

「発売当初は、レクサス初のプレミアムコンパクトクラスの車種として、躍動感あふれるスポーティな走りとスタイルに、先進の環境性能を兼ね備え、『乗って走って楽しい』時間と空間を提供する、レクサスの新たな時代を切り拓くクルマとして評価いただきました」とレクサスの広報担当者は、デビュー当時を説明する。

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