どこの職場にもいる、「働かないオジサン」――若手社員の不満が集中する彼らは、なぜ働かなくなってしまったのか? 「どこの職場にもいる」ということは、何か構造的な問題が隠れているのではないか? ベストセラー『人事部は見ている。』の筆者が、日本の職場が抱える問題に鋭く迫る。
※ 本連載が、単行本になりました。
『人事のプロが教える 働かないオジサンになる人、ならない人』(税込み1404円)。
働かないオジサンが生まれる構造的な要因を特定し、その要因を避けて何歳になっても成果を出す「4つの働き方」を解明。さらに「働かないオジサンにならない7カ条」もついた、「働かないオジサン」研究の集大成です。
多くの転身者に話を聞く
若い頃は順調な会社員生活を送っていた私は、40歳くらいから、「このままでいいのだろうか?」という疑問が頭をもたげて、仕事に意義を感じにくくなっていた。
そして40代後半になって仕事に行き詰まり、会社を休職して平社員になった。完全な「働かないオジサン」になったのである。その頃に、自分はこれから何をすればいいのかの足掛かりをつかむために、サラリーマンから転身して起業や独立した人に話を聞き始めた。結局、150人の転身者の話を聞いた。
地方公務員から耳かき職人に転身、損害保険会社の社員からトマト農家として独立、ゼネコンの社員から社会保険労務士の資格で独立、銀行の管理職から四国お遍路のNPO事務局長に――などといった人たちだ。
彼らの新たな仕事に至るまでのキャリアのプロセスに興味を引かれた。特に、転身した「きっかけ」だ。サラリーマンの立場を離れるには、相当の理由があると思ったからだ。
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