誤解されがち 「ミス日本」が考える美しさの本質 「努力と才能を競う」のはオリンピックと同じ

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2022ミス日本受賞者の皆さん。左から、ミス日本「海の日」/属 安紀奈さん、ミス日本「水の天使」/横山莉奈さん、ミス日本グランプリ/河野瑞夏さん、ミス日本みどりの女神/成田愛純さん、ミス日本ミス着物/佐藤梨紗子さん(写真:椙本裕子)
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そもそも「いい女」ってなんでしょう? 男性にはそれぞれ個人的に引かれる「いい女」像があることと思います。ではジェンダーレスと言われる今の時代には、パブリックに求められる「いい女」像というものはあるのでしょうか? 
それを知るために、日本を代表するミス・コンテストである「ミス日本」を主催するミス日本協会を訪ねました。お話を伺ったのは大会委員長の和田あいさんと、2022ミス日本グランプリの河野瑞夏さんです。

キレイな人を選ぶのが「ミス日本」の目的ではなかった!?

── 「ミス日本」は、日本で最も古い歴史を持つミス・コンテストと言われていますが、どのようにして始まったのでしょう。

本記事はLEON.JPの提供記事です

和田:「ミス日本」の始まりは1950年にさかのぼります。戦後の混乱の中でアメリカから日本の子どもたちへ、救援物資などをいただいたことに感謝を伝える、親善大使を決めるために始まったのがミス日本コンテストなのです。主旨は日本を代表する使節団を選ぶことで、キレイな人を選出することは主な目的ではありませんでした。

── 選ぶ基準は美人かどうかではなかったのですね。

和田:そうです。第1回のミス日本は“昭和の大女優”と言われる山本富士子さんですが、親善大使としての活動内容は楽しいことばかりではなかったと聞いています。敗戦国の女性が、アメリカに2カ月の慰問に訪れるわけですから、いろいろと言われる場面もあったのでしょう。それを使命感を背負ってやり遂げた、その日本女性の心意気を学ぼうという思いが私たちにはあります。

ミス日本大会委員長の和田あいさん(左)と、2022ミス日本グランプリの河野瑞夏さん(右)(写真:椙本裕子)

── そこから“日本らしい美しさをめざす”というコンセプトが生まれたのですね。では女性に求められた資質はどんなものだったのでしょうか。

和田:実は当初のミス日本は第2回までで役割を終えました。再開されたのは1968年です。1970年の大阪万博の開催が決まったときに、各国への外交儀礼のためにミス日本を復活させようという声が高まり、再開されたのです。ただ、その頃のミス日本はどちらかというと、お見合いの釣書に載せるような、“よき妻、よき母になるような女性像”という意味合いが強いものでした。これは皆さんが思い描く「ミス日本」なのかもしれません。

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