誤解されがち 「ミス日本」が考える美しさの本質 「努力と才能を競う」のはオリンピックと同じ

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── 学びの中で、何か答えは見つかりましたか。

河野:私の中では、世の中を動かす強さがあることが、美しさだと思いました。3つの美しさの学びの中で、自分のルーツの深掘りをし、そこに自分の得意なものを掛け合わせて、誰かに共感してもらうためにはどんな生活の選択をしていくべきかしっかり考えました。そうすることで共感を生み、社会を動かす力となる。それこそが美しさかなと思っています。究極の話、そのことには女性も男性も関係ないのかなと。

自分の思いを応援してもらえる場所だった

── 学ぶまで、そのようには思っていなかった?

河野:本当のことを言うと、応募したときには「ミスコンは女性を品定めする機関だ」って思い込んでいて、乗り込んでやろう、みたいな気持ちで応募したんです(笑)。

── ワハハ!

河野:でもそうじゃなく、私の思いを応援してもらえる場でした。それが知れた今、居場所ができたような感じがしています。

(写真:椙本裕子)

── この先、どんな活動をしてどのような女性になっていきたいですか、目標があれば教えてください。

河野:ミス日本の活動では“発信する”ということにも携わらせていただいているので、自分の体について悩んだあの経験を生かして、同じように悩んでいる人に向け、発信したいと思っています。

あと自分の軸として、私は、ときめいたものを形にすることが好きなので、例えばダンス公演のプロデュースをしたり、それでみんなを幸せにできたらいいなと思います。

── ちなみに、今回「いい女」というテーマで取材に伺いましたが、女性を品定めしようとしていると思われてしまったでしょうか?(笑)

(写真:椙本裕子)

河野:確かに「いい女」というキャッチコピーには引っ掛かりを感じました。私は人を見るときに、性別でくくることはないのですが、たぶん私たちの世代では、それが当たり前になってきていると思うのです。女性を「自分の欲望を満たしてくれる相手」として見ない男性って、本当の意味で強い男性だと思います。相手の夢を応援して、一緒に成長していける人っていいですよね。

和田:私たちが掲げている「内面の美」「外見の美」「行動の美」は人の一生涯をかけて磨いていく概念ですので、年齢も性別も関係ありません。私たちはたまたまミス日本コンテストをやっているので、ここで開催していますが、例えば男性にも、提案する機会が持てるといいなと思っています。

もしかするとパブリックな意味での「いい女」と「いい男」に大きな違いはないのかもしれません。あなたは「いい男」になるべく、自分磨きをしていますか?

(文/木村千鶴 写真/椙本裕子)

河野瑞夏(こうの・みずか)
2022ミス日本グランプリ。東京都生まれ。21歳。国際基督教大学教養学部4年在学中。身長171cm。趣味は映像制作、ダンス、コーヒーを淹れること。特技はダンスと英会話。
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