誤解されがち 「ミス日本」が考える美しさの本質 「努力と才能を競う」のはオリンピックと同じ

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── ファイナリストの自己紹介文を読むと、皆さんがしっかりとした考えや目標をもって活動されているのがわかりました。この教えから来ているのですね。

和田:応募される方の8割は、この勉強会が受けたいという方なのです。

(写真:椙本裕子)

努力と才能を競う点では、オリンピックと変わらない

── 昨今ルッキズムが問題視されることも多く、ミス・コンテストに対しても風当たりが強くなっているように思いますが、それによってコンテスト自体が変化していくこともあるのでしょうか。

和田:いえ、それはないですね。昔からミスコン批判はありますので、今に始まったことではないのです。ただ私たちは、ミス・コンテストだけがなぜ矢面に立たされるのか、ちょっと疑問に思っているところもあります。オリンピックだって、運動能力の高い人が集まってそれを競い合っている。それと同じことだと思っているのです。やりたいという目標があって、それを叶えるために努力をする、その姿が美しいのです。比べようはないのですが、カテゴリーが違うだけだと。

── 確かに、努力と才能の結果を競うという部分では、スポーツと一緒かも知れません。

和田:そうですよね。ミスコンという形を取ってはいますが、どちらかというと教育機関に近い感じでしょうか。夢を持った若い女性たちに、成長できる機会を作っていきたいというのが私たちの根本的な考えです。

── ジャッジする場ではなく、育てる場所なのですね。そして移りゆく美の価値をつねにキャッチしながら、内容も変えていく。

和田:はい。“ミス日本像”みたいなものを思い描いてみると、品がよくて、男性から一歩下がってついていく、そういった凝り固まった理想像があるかと思うのですが、私たちはそれを追い求めてはいません。1人ひとりの能力を伸ばして、それぞれに幸せになってもらう。夢を叶えて社会をよくしてもらう、それがメインの考えなのです。

(写真:椙本裕子)
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