ソニー、「ポスト・テレビで復活」のシナリオ 今度こそ、独自の世界を築けるか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
「テーブルトップスクリーン」はタブレット端末のようにスクリーンを操作できる

前出の中山氏はこうした状況を踏まえ、「テレビとの比較はしていない。まずは新しい映像空間に共感してもらうことが重要で、(テレビとは)共存していきたい」と話す。無理にポスト・テレビを意識せず、目先の課題解決を重視していく構えだ。

ただソニー内では、ライフスペースUXについて「ネクストテレビの方向性の一つ。将来的にはテレビのハードがなくなって、プロジェクターに代替される可能性もある」(ソニービジュアルプロダクツの今村昌志社長)という声もある。

パナソニックも参戦?

ソニーだけではない。パナソニックの津賀一宏社長も、CES会場でのポスト・テレビについての報道陣の質問に対し、「今のテレビ放送しか見られない箱であれば、われわれの製品群からは消えていく。ただたとえばプロジェクターが現状の性能を大きく上回って、形状も家具に埋め込まれるような、まったく従来とは異なるものが受け入れらたら、それが次のテレビになっていく可能性はある」と語った。

津賀社長の発言内容は、ソニーのライフスペースUXのイメージに近く、同様の製品が今後パナソニックから出される可能性も感じさせる。ライフスペースUXが先陣を切った「ポスト・テレビ」の覇権争い。日本でも2015年以降に大型版から発売が開始し、いよいよレースの号砲が切られることになる。

許斐 健太 『会社四季報 業界地図』 編集長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

このみ けんた / Kenta Konomi

慶応義塾大学卒業後、PHP研究所を経て東洋経済新報社に入社。電機業界担当記者や『業界地図』編集長を経て、『週刊東洋経済』副編集長として『「食える子」を育てる』『ライフ・シフト実践編』などを担当。2021年秋リリースの「業界地図デジタル」プロジェクトマネジャー、2022年秋より「業界地図」編集長を兼務。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事