ソニーのスマホ事業、今やるべき4つのこと

生き残りのために必要な戦略とは?

スマートフォンはソニーの命綱である。写真は11月18日のIRミーティングでの平井一夫社長(写真:ロイター/アフロ)

ソニーは11月25日、アナリストを対象としたIRミーティングの2日目を開催する。エレクトロニクス分野復活の3本柱としてグループCEO兼社長の平井一夫氏が掲げてきたデジタルイメージング、ゲーム、それにモバイルなどのセッションスケジュールが組まれている。

中でも注目されるのが、1720億円の赤字を計上したモバイル事業だ。9月中間期における損失処理を受けてソニーモバイルコミュニケーションズの鈴木国正社長が退任し、本社業務執行役員で、かつてソニー銀行の立ち上げを担当した十時裕樹氏が就任する人事を発表。その十時氏がソニーのモバイル事業をどのように立て直していくのかが、大きな注目点となる。

モバイル部門の「のれん代償却」とは?

赤字の主因は1760億円もの”のれん代”を一括償却したことだった。業績を下方修正した今回、一気に身軽になっておきたい意図もあったのだろう。平井氏がグループCEO兼社長に就任した際に約束した「3年後の業績で評価し欲しい」と自ら期限を切った期日は来年に控えている。

営業権の減損を除けばモバイル部門は黒字であり、巨額赤字とはいえ実際のキャッシュアウトはなかった。ソニーとしては”充分に説明を加えた上で発表した”と思っていたのだろうが、このところ商品の評価が上向きで、好調とみられていたモバイル事業が大赤字を出したとあって、多方面に動揺が伝搬した。

実際、ソニーモバイルには日本のキャリアはもちろん、世界各国のパートナーとなっているキャリアや、パートナー契約交渉中のキャリアなどから「大丈夫なのか」との連絡が相次いだという。ソニーからの端末調達を決めているキャリアからすれば、パソコン部門のように切り離されてはたまらないという考えもよぎったかもしれない。また、大赤字が向上していた消費者向けブランドのイメージに影響もしただろう。

実は旧ソニーエリクソンの営業権はソニー本社が保有するもの。モバイル事業の収支とは直接の関係がないものだ。もし、この償却を特定の事業分野ではなく、エレクトロニクス事業やその他事業などに分類するテクニックを使っていれば、モバイル事業の収支がここまで大幅に悪化したと思われることはなかったはずだ。

とはいえ、同時に発表したのが、スマートフォン販売台数見通しの下方修正。7月時点で想定していた4300万台から4100万台に引き下げている。逆風を印象付ける発表内容になっていることは間違いない。欧州などXperiaシリーズの売り上げが順調に伸びている国も多いため、ソニー幹部は「実際のキャッシュアウトはない営業権の減損なのにずいぶんと厳しい見方が多いことに驚いた」と漏らす。であれば、一部先進国での伸びや北米で上位モデルの扱いが始まるなどのプラス面も訴求しながら、欧米など先進国に当面フォーカスすることを丁寧に説明していれば、ここまでの印象悪化は避けられただろう。

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