働くママの評価制度は成果主義でいこう 勤務時間で測られたら、堪らない

✎ 1〜 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 22 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

田中:弊社の生活総合研究所でもいろんな調査をしますが、女性は非常に不安感が強く、不安の範囲が広いという結果が出る。それはいろんなことに対して問題意識、課題意識を持っているということでもある。いろんな項目について「どこに不安を感じますか」と聞くと、男性はけっこう自分の身近な話が多い。経済、政治、あとメタボとか、自分にかかわること。

女性は、男性に比べ、問題意識が強い(写真:KAORU / Imasia)

女性は国際問題まで、ダーッとリストが長いんですよ。そのリストの長い問題意識が企業のテーブルに乗っかってくると、いろんな疑問が出てくると思うんですよね。その疑問を男性が聞くとうるさいと感じるかもしれない(笑)。でもそれに対して聞く耳を持つ、というのが多様性だと私は思うんです。

日本の会社は99%が日本人

「マネジメントにはグローバル、イノベーション、リーダーシップ、ダイバーシティが必要です」

塩野:いままさに多様性という言葉が出ましたが、マネジメントにこれから必要と言われているのが、グローバル、イノベーション、リーダーシップ、ダイバーシティと言われています。世界の社長とかCEOを見てみると、その会社の所在地の国籍の人がトップを務めている割合は、世界平均は83%。裏を返せば、よその国の人がトップを務めるケースが17%ある。でも日本の会社は日本人社長が99%なんですよ。

田中:すごいことです(笑)。

塩野:しかも、おそらくほとんどが私みたいな日本人男性。ダイバーシティからいちばん遠い状況にある。これは変えるべきですか?

田中:企業のトップという話になると、それは「べき」で選ぶものではないと思うので、それは自然に変わっていくんじゃないでしょうか。すなわち、多様な市場をちゃんと見て、いちばん市場を理解できて、先を読める人が経営陣にならないといけない。そうなると、いちばんそれに適した人が経営者になるんじゃないですか。

塩野:まあ、世の中の半分は女性ですからね。

田中:そうなったとき、たまたま経営者が女性ということが増えてくると思います。ただし、いまは過渡期だと思うので、経営まで行ける女性の経験者を増やしている状況だと思います。

次ページ「リーママ」の男性社会への働きかけとは?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事