ヒロシ流!キャンプを100均グッズで楽しむ超秘訣 高価なキャンプギアは必ずしもなくて大丈夫
スキレットって、当時はある程度値段のするものしかなかったんです。「100スキ」は価格が100円だったのが革命的でした。その後、「100スキ」は価格が上がったんだけど、それでも200円とか300円とかの安い価格で売っています。ほかにもステーキプレートなどの鋳物が低価格で販売されています。
鋳物は、蓄熱性に優れているから、焼きムラができにくく料理が冷めにくいんです。僕は今、重たいので鋳物を使っていないですが、こういうのを買ってフライパン代わりに持っていってもいいと思います。
──カセットコンロを固形燃料に、鍋をメスティンに、フライパンを鋳物に替える。これは楽しそうですね。
ただし、鋳物はシーズニングする必要があるんです。
──シーズニングって何ですか?
工場の出荷時にさび止めの目的で塗られている油分を取り除いて、食用のオイルでコーティングすることです。 詳しいやり方は調べてほしいんですけど、僕の場合は洗ってから、火で熱し、煙が出なくなったら、火を止めて、冷めてからまた洗う。これを何回か繰り返して、最後はキッチンペーパーでサラダ油かオリーブオイルを全体に塗って終わりですね。熱するときはクズ野菜を焼け、と教えていることもあるようなんですけど、僕の冷蔵庫にはクズ野菜ってないんです。
それはそうと、スキレットとかステーキプレートで肉を焼いてもいいけど、もっとかんたんなのは弁当を温めることです。僕もプライベートのソロキャンプでやるし、キャンプ番組『ヒロシのぼっちキャンプ』(BS TBS) でも弁当屋さんで買った焼き肉を鉄板で温め直して食べました。これだったら、固形燃料1つで温め直すことができると思いますよ。
今だからわかる「茶色い弁当」のおいしさ
──弁当の温め直しは、失敗しなさそうですね。
そうそう。ぱっと見て茶色い弁当を買ったら、だいたい温め直してもうまいですよ。
ちょっと脱線するけど、僕、小学生の頃に、遠足で持っていく弁当を他人に見られるのが嫌だったんですよ。なぜなら、自分の弁当は、すべてのおかずが醤油で煮てあって、全体的に茶色だったからです。卵焼きも黄色じゃなくて、さんまの蒲焼きの缶詰を混ぜて焼かれていたから茶色でした。白いご飯も、熊本でメジャーな「御飯の友」というふりかけをかけるから茶色になっていたし、ふりかけ部分が終わっても、底にはおかずから滲み出た汁によって茶色に変色したご飯が残っていたんですよね。
あれだけ茶色い弁当が嫌だったのに、今はやっぱり茶色がいちばんうまいと思っているんです。焼き肉とか唐揚げとか、ぶりの照り焼きとか、とにかく茶色って、だいたいうまいんですよ。