「14×17」電卓なしでパパッと暗算する超簡単な技 子どもから大人まですぐに使える「おみやげ算」

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(例)16×16=

①16×16の右の「16の一の位の6」をおみやげとして、左の16に渡します。すると、16×16が22×10(=220)になります。

②その220に、「16の一の位の6」と「おみやげの6」をかけた36をたした256が答えです。

このように、2乗計算も問題なく計算できます。余談になりますが、「16×16=256」には、「色々煮込む(イロイロニコム)」という語呂があり、この計算に限っては、語呂合わせで覚えるのが早そうです。

19×19より大きい数字も…

実はこの「おみやげ算」、「19×19」まで以外にも、53×51のように、「十の位が同じ2桁の数どうしのかけ算」なら、すべて計算できます。さっそく試してみましょう。

(例)53×51=

①53×51の右の「51の一の位の1」をおみやげとして、左の53に渡します。すると、53×51が54×50(=2700)になります。

② その2700に、「53の一の位の3」と「おみやげの1」をかけた3を足した2703が答えです。

おみやげ算を使って「十の位が同じ2桁の数どうしのかけ算」をすべて計算できるので、35×35や、81×81などの「2桁の2乗計算」も当然カバーしています。一例、解いてみましょう。

(例)75×75=

①75×75の右の「75の一の位の5」をおみやげとして、左の75に渡します。すると、75×75が80×70(=5600)になります。

②その5600に、「75の一の位の5」と「おみやげの5」をかけた25を足した5625が答えです。

いくつか例をあげましたが、よければ、「十の位が1の2桁の数どうしのかけ算」もしくは「十の位が同じ2桁の数どうしのかけ算」を、任意の数を使って計算してみてください。正しい答えが得られるのを確かめられます。

では、おみやげ算でなぜ「十の位が同じ2桁の数どうしのかけ算」の計算ができるのでしょうか。これを説明するためには、中学校で習う文字式の知識が必要ですが、さっそく説明します。

■おみやげ算で「十の位が同じ2桁の数どうしのかけ算」ができる理由

x、y、zを整数とすると、十の位が同じ2桁の2数は、10x+y、10x+zと表せます。そして、十の位が同じ2桁の2数をかけた数は、(10x+y)(10x+z)と表せます。これを展開すると、

(10x+y)(10x+z)=100 x2+10xy+10xz+yz  ……①

となります。

一方、「十の位が同じ2桁の2数をかけた数」を、おみやげ算によって求めます。おみやげ算では、まず、右の数から左の数に、一の位の数のおみやげ(z)を渡します。それは、次のように表されます。

(10x+y)(10x+z) → (10x+y+z)10 x=100 x2+10xy+10xz

次に、この結果に、「左の数の一の位(y)」とおみやげ(z)をかけた数yzをたすと、次のようになります。

100 x2+10xy+10xz → 100 x2+10xy+10xz+yz  ……②

①と②が同じ式になったので、おみやげ算によって、「十の位が同じ2桁の数どうしのかけ算」を計算できることが説明できました。

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