心理学者が「9がつく年齢は危ない」という理由 日本では男性42歳・女性33歳が本厄だが…

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
週末がうれしい理由は「仕事がないから」というだけではないようです(写真:rainmaker/PIXTA)
心理学という学問の研究対象は、私たち人間です。
心理学で明らかにされている法則や公式のようなものは、身近なケースとして「ああ、そういうことってよくあるよな」「なるほど、だから私はよく間違いをしちゃうのか」と、体験的に理解できるものが少なくありません。
人と社会の本質をつかむ 心理学』は、そんな心理学の基礎から発展までを学べる1冊です。本稿では同書より一部を抜粋してお届けします。

たいていの人は、週末に気分が高揚する

心理学には、面白い名前の用語が多いのですが、「ウィークエンド効果」もそのひとつでしょう。

「ウィークエンド」というのは中学生レベルの英語なのでだれでもわかると思いますが、意味は「週末」。週末になると、たいていの人は気分が高揚する、という現象をあらわす用語です。

「週末になると気分が高揚するなんて、当たり前ではないか」と口をとがらせている読者がいると思います。だれでも、週末に気分がハイになることなど、自分自身の体験として、すでに実感しているでしょうから。

では、どうして週末に気分が高揚してしまうのか、その理由はわかりますか。

単純に「仕事がないから」というのは、ちょっと違うのですよ。

アメリカのロチェスター大学のリチャード・ライアンによると、ウィークエンド効果が起きる理由は、自律性が関係しています。

自律性というのは、自分自身で物事を決めることができるかどうか、ということです。たとえば、夫婦の場合で言いますと、自分で好きなときに外出できたり、自分で旅行先を決めることができたり、自分で好きなものを食べることができるとき、「自律性がある」と見なされます。

次ページ平日は「自律性」が奪われている
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事