心理学者が「9がつく年齢は危ない」という理由 日本では男性42歳・女性33歳が本厄だが…

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「9がつく年齢が危ない」と指摘しているのはニューヨーク大学のアダム・アルター。

アルターによると、私たちは、これから次の10年に突入するのだ、という年齢になると、何か新しいことを始めようとするらしいのです。新しい自分に生まれ変わるチャンスだ、と思うのでしょうか。

もちろん、新しいことにチャレンジしようとするのは素晴らしいことだとは思いますが、年齢を考えずに無茶な運動を始めてみたり、いきなり仕事を辞めてみようとしたり、浮気をしようとしたり、家族に迷惑をかけてしまうようなこともしてしまう危険性が高くなるので、その点は注意してください。

「私の能力は、こんなものではない」

「現状の自分は、本当の自分ではない」

「私には、もっと違う可能性があるはずだ」

そんなふうに感じてしまいがちなのが、9がつく年齢のとき。

私自身を振り返ってみても、たしかに19歳、29歳、39歳のときには、何となく気分が動揺したり、不安を感じたり、何か新しいことを始めたい気持ちが高まっていたように思います。といっても、私の場合には、趣味がどんどん増えるくらいですみましたが。

「挑戦」自体はいいのだが…

人生には、いろいろな節目があるものですが、そういう節目に立ったとき、人間はおかしなことをし始める可能性が高くなるのです。

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そういえば、1月1日のお正月には、「今年はこんなことをしよう!」と新年の抱負を決めたりしますが、そういうタイミングというのは、人間に新しいことを始めさせるモチベーションを高めるのかもしれません。

誕生日もそうですね。年齢を重ねるときには、「次の1年はこんなことをしよう」という気持ちが高まりやすいのではないかと思われます。

何かに挑戦しようということには反対しませんが、くれぐれも周囲の人に迷惑をかけるような挑戦はやめましょう。思いつきで行動しようとしても、ロクなことがありませんから。

内藤 誼人 心理学者、立正大学客員教授、アンギルド代表取締役社長

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ないとう よしひと / Yoshihito Naito

慶応義塾大学社会学研究科博士課程修了。社会心理学の知見をベースに、ビジネスを中心とした実践的分野への応用に力を注ぐ心理学系アクティビスト。趣味は釣りとガーデニング。著書に『世界最先端の研究が教えるすごい心理学』(総合法令出版)、『いちいち気にしない心が手に入る本』(三笠書房)、『図解 身近にあふれる「心理学」が3時間でわかる本』(明日香出版社)など多数。その数は200冊を超える。

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