退職、中絶、慰謝料…「不倫の代償」の妥当性 慰謝料を増額・減額されるケースとは?

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不倫はいけないことですが、その代償が大きすぎるというケースも(写真: collaboration87 / Imasia)

産みたかった子供を中絶した。仕事も辞めて社会的制裁も受けた。それなのに、さらに300万円もの慰謝料を請求された――。ある女性から、こんな切実な相談が、弁護士ドットコムの法律相談コーナーに寄せられた。

もともと関係を迫ってきたのは不倫相手の男性で、離婚を考えていると言い、妻と別居も始めていた。相談者が妊娠したときも、「認知と養育費は責任取りたい」「離婚できたら一緒になってくれないか」と言っていたという。

「慰謝料300万円」をどう考える?

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

ところが、不倫相手はその後、態度を一変。事態を知った妻が自殺を図ろうとしたとして、「本当に死ぬかも知れないから中絶してくれ」と強要してきた。相談者はさらに、職場に不倫を報告されて退職を余儀なくされた。そのうえ、不倫相手の妻から300万円もの慰謝料を請求されたのだという。結局、不倫相手は離婚していないそうだ。

相談者は慰謝料を払うつもりはあるが、金額が高すぎると考えているようだ。退職や中絶を余儀なくされたことなどを理由に、慰謝料を減らしてもらうことはできるのだろうか。柳原桑子弁護士に聞いた。

「慰謝料とは、不法行為の被害者が受けた精神的苦痛を金銭で賠償するものです。裁判例を見る限り、不倫の慰謝料は、数十万円から数百万円の範囲で決められることが多いです」

柳原弁護士はこのように説明した。今回、相談者の女性は300万円の慰謝料を請求されているということだが、どうだろうか?

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