「テロ許すまじ」、パリを歩いた首脳の顔ぶれ <動画>1944年のパリ解放以来の規模との声も
1月11日、ユダヤ、イスラムの指導者を含む主要国の政治リーダーたちは互いに腕を組み、厳重な警戒の下、100万人を超えるとみられるフランス市民と共に、パリの街を行進した。イスラム過激派によるテロの犠牲となった人々を悼み、テロに脅えない姿勢を世界にみせつけるためだ。
1944年のパリ解放以来の規模
ロイターは、「パリの警察によると、これほどの規模の行進は過去に前例がないもので、あまりにも人数が多すぎて正確な数は把握できない」と報じている。
実際に、正確な数字は把握できないのだろう。報道を見る限り、パリでの参加者は130万~150万人という報道が多い。これほどの人数がパリの街を歩いたのは1944年、ナチスから解放されて以来のことだろう。
では、どのような人々が参加したのだろうか。ロイターが配信した動画を見ていこう。
イギリスのデイビッド・キャメロン首相が中心部からかなり離れた左の位置にいるところが気になるが、そのキャメロン首相よりも、さらに左にいるのがスペインのマリアーノ・ラホイ・ブレイ首相、その左にはギリシャのアントニス・サマラス首相の姿が見える。
次に、キャメロン首相から右側をみると、3人の女性政治家(デンマークのヘレ・トーニング・シュミット首相、ポーランドのエヴァ・コバチ首相、パリ市のアンヌ・イダルゴ市長)らの姿がみえる。そして、欧州委員会のジャンクロード・ユンケル委員長に続くのは、眼光鋭いボディガードを引き連れたイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相だ。
中央の目立つ位置にいるのが、帽子を被ったマリのイブラヒム・ケイタ大統領。その背後には、ニコラ・サルコジ前フランス大統領の姿もみえる。そしてケイタ大統領の右には、フランスのフランソワ・オランド大統領、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、欧州理事会のドナルド・トゥスク議長、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長、イタリアのマッテオ・レンツィ首相らが続いている。
まさに欧州を中心に、数多くの首脳陣がパリに集結したといえる。この行進でのテロを防ぐため、フランス政府はどのような体制を組んだのだろうか。ロイターは、「2200名ほどの警官、軍人が沿道をパトロールし、万一の攻撃に備えて行進隊をガードしたほか、屋根には狙撃警官、群衆のところどころに私服警官を配備した。行進前には市の下水管は予め危険がないか調査され、経路にあたる地下鉄路線は一時閉鎖された」と報じている。
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