CES開幕!スマホ鈍化の中で注目の的は? 「モノのインターネット」で新アイデアが続々
ひとつはログバーが昨年発売したRingというデバイス。地元テレビ局やビデオブロガーなどがひっきりなしに取材をしていた。Ringについては、すでに発売済みだが、スマホでBlurtoothを用いて接続する指輪型デバイス。指を動かすモーションを追跡することで、指先ひとつでさまざまな家電製品をコントロールするという触れ込みだ。
ただし、Ringにはアプリケーションをあらかじめ起動しておいてから(すなわちスマホを操作してから)ジェスチャーを行わねばならなかったり、制御できる機器が極めて限定的といった問題が指摘されている。両方のテーマについて質問をしてみたが、発売時からの進化は今のところしていないようだった。
IoTは比較的ありふれたモノを、スマホ、クラウド型サービスと接続することによって価値あるモノにする製品ジャンルと言い換えてもいい。このため参入障壁は比較的低いが、一方で参入障壁が低いだけに、高い理想を実現できずに苦労しているパターンをよく見かける。
CEREVOが新ブランドを立ち上げ
そうした意味では、モノづくり系のベンチャー企業としては、すでに先輩格となりつつあるCEREVO(セレボ)は良い道しるべとなるかもしれない。元々、USTREAMで配信できるデジタルカメラを開発して始まった同社は昨年、タブレットやスマホで複雑なビデオスイッチングを行えるLive Wedgeという製品を低価格で発表した。今年はそのLive WedgeがCES Inovation Awardを受賞している。
セレボは、今年のIoTではひとつのジャンルを形成しつつあるスマホ対応スポーツ用品ブランド「XON」を立ち上げ、最初の製品としてスノーボード用バインディングのXON SNOW-1を発表している。
SNOW-1は左右バインディングにそれぞれ4個づつ仕込んだ重量センサーと、スノーボードに2カ所貼り付ける歪みセンサーを用い、スノーボードを操作する際、どのような位置に重心を移しているのかをリアルタイムに追跡・記録する。連動するスマホには撮影機能も統合され、実際のビデオ映像と荷重の変化、板のゆがみなどを組み合わせることで、スノーボードの上達を早めることができるそうだ。
現在はフリースタイルのスノーボード用バインディングのみだが、将来はアルペン競技用のスノーボードやスキーにも対応することも考えたいという。選手の育成やコーチ指導にも役立つため、将来はプロフェッショナル向けにも発展させたいとセレボ代表取締役CEOの岩佐琢磨氏はコメントしたが、まずは年内にSNOW-1を出荷。他ジャンルのスポーツ関連製品も含めて、順次取り組んで行きたいとのことだ。
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