CES開幕!スマホ鈍化の中で注目の的は? 「モノのインターネット」で新アイデアが続々
減速が進んでいるとはいえ、まだ成長が続いているスマホがビジネスの基礎となっているだけに、今後ますます参入者する企業は増えていくに違いない。前述した”おしゃぶり”ではないが、世の中にあるあらゆる製品は各種センサーおよびスマホと結びつけることで、まだまだ新しいビジネスを発見できる可能性を多くの人がまだ信じているようだ。
もっとも、タブレット市場を見ていると、その栄華が予想を超えて急に衰える可能性も否定できない。iPadの登場以来、2011年には前年比285%増を記録し、その後も2012年には同111%増、2013年には同74%増と着実に成長してきたタブレット市場だが、2014年は同25%増と台数の増加ペースは大きく落ちた。今年も2014年比で20%増を見込んでいるというが、その内容は変化してきている。2014年からの成長落ち込みは急なもので、今年はもっと落ちる可能性もある。
新興国市場が”そこそこ”の成長を支えているのは同じで、実は米国と新興国以外は出荷数が落ちてきてる。しかも、新興国売上げの増加とともに製品単価はの下落が激しい。売り上げ金額で比較した場合、2011年には台数増加率に近い前年比227%増もの成長を見せたタブレット端末の売り上げ総額だが、その後は同52%増、同21%増と推移し、昨年はとうとう2013年比でマイナス1%と、はじめて出荷台数が減少に転じた。
タブレット端末が伸び盛りの市場ではないことは、もう誰の目にも明らかだ。2010年、タブレット端末の平均価格が685ドルだったのに対し、2014年は294ドルまで下がっているのである。これはiPadが値崩れをしているのではない。Androidの影響が極めて大きい。成長市場のアジアでは、端末の多くがAndroidタブレットであり、今後、その比率が増えていくとするならば、価格面ではもう対抗する手段がない。
Androidタブレットはさらに価格低下
今後、低価格のAndroidタブレットは”100ドルちょっと”というところまで価格が落ちると見られている。また、WindowsタブレットはインテルがCore Mプロセッサを強くプロモートしており、またマイクロソフトが低価格Androidタブレットに対抗するため広告連動が特徴の低価格版Windowsをインストールして価格を下げている。
さらにタブレット端末市場を、画面サイズ9インチ以上と以下で分けてカウントすると、9インチ以上の大型画面モデルが増加を続けているのに対して、ミニタブレット市場はむしろ縮小している。大型画面モデルの軽量化が進む一方、画面サイズの大きなスマホ(ファブレット)が増加し、位置づけが曖昧になってきているためだろう。
こうしてまとめると、タブレット市場の成長余力は100ドルクラスの低価格端末および、多くの有力メーカーが取り組んでいるCore Mプロセッサ搭載の新型Windowsタブレット次第と言えそうだ。こうした全米家電協会とGfkによる予測が正しいと捉えれば、噂されるアップルのiPad製品ラインナップ再編も現実味を帯びていきそうだ。
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