安倍政権、このままでは「ねずみ講財政」だ

財政健全化に早くも逃げ腰?

「財政健全化目標は変わっていない」。安倍首相も明言したはずだが、選挙後の経済財政諮問会議では微妙に変化が・・(写真:ロイター/アフロ)

衆議院総選挙が終わり、12月22日に首相官邸で経済財政諮問会議が開催された。「新内閣における今後の検討課題について」が議題となったのだが、要するに、2020年度の財政健全化目標の実現に向けた議論が行われた。

2020年度に国・地方合わせた基礎的財政収支(PB、プライマリーバランス)を黒字化するという財政健全化目標は、すでに2014年6月の「基本方針2014」で閣議決定され、衆議院の解散を表明する際の記者会見でも、安倍首相はこの目標の堅持を明言した。今般の衆議院総選挙での自民党の政権公約でもそう明記されている。もはや逃げて通れない。

財政健全化目標が「骨抜き」になる可能性?

ところが、この22日と27日の経済財政諮問会議では、逃げ道を作ろうとする動きが見受けられた。同会議の資料や議事要旨を見ると、PB黒字化というフローの目標も大事だが、政府債務残高対GDP比というストックの指標も重視すべき、とされた点である。これは、前述の財政健全化目標を骨抜きにしかねない。

なぜそうなのか。順を追って説明しよう。財政健全化の究極的な目標は、フローの財政赤字を減らすだけでなく、ストックでの公債残高対GDP比を低下させることである。だから、ストックの指標を重視することは、一見すると、もっともらしい。

問題は、それを実現する政策手段である。公債残高対GDP比を低下させるためにはどうすればよいか。この分母と分子に注目すれば、分子の増加率より分母の増加率が高ければこの比率は下がる。つまり、公債残高増加率より名目経済成長率(名目GDP増加率)が高ければ、公債残高対GDP比が下がる。

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