5G革命 超高速だけじゃない、次世代通信の破壊力

✎ 1〜 ✎ 23 ✎ 24 ✎ 25 ✎ 26
拡大
縮小

われわれの生活やビジネスを一変させる可能性のある、新しい移動通信システム「5G」。IoT(モノのインターネット)化などがいっそう進展する未来に、何が待っているのだろうか。

本誌:二階堂遼馬、中島順一郎

週刊東洋経済 2019年5/25号
書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

特集「5G革命」の他の記事を読む

次世代通信であらゆる産業が激変

今年9月、第5世代移動通信システム「5G」がいよいよ日本でお目見えする。ラグビーワールドカップの日本開催に合わせ、NTTドコモが会場内で5Gを使ったマルチアングルの映像視聴環境を観客に提供する。同じく5G用周波数の割り当てを受けているKDDIやソフトバンクも、ほぼ同時期でのサービス提供を目指している。

ただし、これらはまだプレ商用化の段階。新規参入の楽天モバイルを含め、各通信キャリアは2020年春以降に本格商用化を始めようとしている。

「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」という特長を持つ5Gは、さまざまな産業を根底から変える可能性がある。

1Gから4Gに至るまで通信速度は着実に向上してきたが、通信ネットワークのタイムラグを極めて小さく抑える超低遅延、基地局1台から同時に接続できる端末を飛躍的に増やす多数同時接続は、これまでの世代にはなかった大きな特長だ。

超低遅延によって、高い安全性が求められる自動運転ではリアルタイムの通信が可能になり、工場におけるロボットの遠隔制御や遠隔医療も実現できる。多数同時接続は、家電や自動車など身の回りのあらゆる機器がつながるIoT化を促進する。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
5G革命
注目銘柄のトップが語る|アンリツ
注目銘柄のトップが語る|村田製作所
注目銘柄のトップが語る|アドバンテスト
狙い目の銘柄はここにある
必ずしもいいことずくめではない
通信用半導体で独り勝ち
低迷する市場の起爆剤として期待
5G世界戦争の震源地
インタビュー|総務副大臣 佐藤ゆかり
インタビュー|ドワンゴ 社長 夏野 剛
世界初の「完全仮想化」で勝負
Part2 通信
パナソニックや東芝が熱視線
インタビュー|DMG森精機 社長 森 雅彦
製造ラインの変更が自由自在に
遠隔監視・制御の実用化へ前進
「これからは保険の必要のない世界を目指す」
「使いやすいサービスの作り込みに苦心した」
インタビュー|バンダイナムコ プロデューサー 坂上陽三
インタビュー|元スクウェア・エニックス社長 和田洋一
次世代ゲームの開拓者が語る|米ナイアンティック CEO ジョン・ハンケ
ITの巨人がついに参入
バーチャルキャラクターの人気沸騰
新時代に突入するコンテンツビジネス
5Gで未来はこうなる
Part1 産業
5G革命
超高速だけじゃない、次世代通信の破壊力
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内