通信機器メーカー世界首位の座を占めるのみならず、通信用半導体の開発にも着手。米国との対立を乗り越えられるか。
5G時代を迎える中、中国のファーウェイ・テクノロジーズの存在感が高まっている。なぜファーウェイが今、強みを発揮できているのだろうか。
ファーウェイが携帯電話基地局向けの通信機器ベンダーとして創業したのは、1987年。当初は中国の携帯電話会社などに機器を提供していたが、90年代後半ごろから海外進出を積極化。2000年代には欧州や南米、アフリカなどに進出を果たし、現在の世界シェアはスウェーデンのエリクソンなどを上回る。
圧倒的な開発費投じ特許出願数もトップ
年間の売上高は11兆円を超え、売り上げはスマートフォンなどの一般消費者向け端末事業と、基地局などの通信事業者向けネットワーク事業に二分される。米中貿易摩擦の影響で、直近の通信事業者向け売り上げは落ち込んでいるが、利益面においては依然として通信事業者向けが中核だ。
通信機器におけるファーウェイの強みは、高度な技術を持ち、低コストながら高品質の機器とサービスを提供できる点にある。今年2月にスペイン・バルセロナで行われた携帯電話見本市MWCで取締役副会長兼輪番会長の郭平氏が「18年は150億ドル(約1兆6500億円)を研究開発に投じた」と話しているように、他社を寄せ付けえない積極的な投資を行っている。
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