次世代通信規格の普及で予想される負の側面にも、目配りしておく必要がある。
高速で低遅延、多数同時接続が可能になる5Gは生活の利便性を高める一方、気をつけるべき点もある。3つのリスクについて解説する。
1. セキュリティー
5Gの登場はIoT化を促進する一方、サイバー攻撃を受けるリスクも高める。運転中の車がハッキングされたり、オフィスビルの監視システムが乗っ取られたりすれば、これまでとは比較にならない被害が生じる可能性もある。
すでにIoT機器を狙う大規模な攻撃は発生している。2016年9月に起きたのが、「Mirai(ミライ)」と呼ばれるマルウェアを介した史上最大級のDDoS(分散型サービス妨害)攻撃だ。攻撃者はさまざまな端末にミライを感染させ、それらをつないだネットワークをつくり、ある標的に一斉攻撃を仕掛けた。同10月には、米大手インターネットプロバイダーに対し、ミライがDDoS攻撃を行い、プロバイダーを利用するネットフリックスやツイッターといったサービスが長時間ダウンするという事態も発生した。
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