ホンダ、新車の発売日をひっそり”再延期” 10年ぶりに刷新した「レジェンド」に関門

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主力車種の相次ぐリコールから、新車販売のスケジュールも遅れが生じた(撮影:梅谷秀司)

品質について慎重に慎重を期すのは当然ともいえる。昨年9月に発売した3代目の「フィット」では短期間でリコールが相次ぎ、一時は生産車両の出荷を見合わせ、販売在庫の顧客への引き渡しも中止した。フィットで5度目のリコールとなった10月には、伊東孝紳社長はじめ、ほかの役員12人が役員報酬の一部を3か月間返納することを発表した。

新車ラッシュの一角を占める重要な車

加えて、四輪事業本部長の福尾幸一専務執行役が新たに設置した品質改革担当役員に就き、本田技術研究所の副社長も兼務。品質保証体制の強化を内外に打ち出している。重大な責務を担う福尾氏は社内で「ミスタークオリティ」とも呼ばれる人物だ。

最上位車種であるレジェンドは680万円と高価なため、月間の販売目標も300台と大きくない。今年度はリコール問題で新車の投入が遅れたことから、今年12月の小型セダン「グレイス」を皮切りに15年3月まで合計6車種を国内で投入する新車ラッシュ。数量は少ないとはいえ、新型レジェンドもその一角を成す重要な車種だ。

再延期で無事に2月20日の発売を迎えられるのか。ホンダにとって気の抜けない日々が続きそうだ。

木皮 透庸 東洋経済 記者

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きがわ ゆきのぶ / Yukinobu Kigawa

1980年茨城県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。NHKなどを経て、2014年東洋経済新報社に入社。自動車業界や物流業界の担当を経て、2022年から東洋経済編集部でニュースの取材や特集の編集を担当。2024年7月から週刊東洋経済副編集長。

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