ホンダ「新型レジェンド」、逆風下の船出

新車より伊東社長にスポットライト

質疑応答で伊東孝紳社長(中央)がマイクを手にしゃべり続けた(撮影:今井康一)

主力車種「フィット」で相次ぐリコール(回収・無償修理)などで新車投入が遅れていたホンダが、最上位車種の新型「レジェンド」を10年ぶりに刷新して発表した。新車の投入は2013年12月の小型SUV(スポーツ多目的車)「ヴェゼル」以来となる。

もっとも、伊東孝紳社長が一連のリコール問題について公の場で語っていなかったため、11月10日の発表会では、その発言が注目された。開発責任者の青木仁氏から商品説明が終わり、質疑応答のパートで伊東社長を中央に峯川尚日本本部長と青木氏が登壇した。

600万台の目標達成は後回し

予定されていた時間は10分間だったが、冒頭、リコール問題について質問を受けた伊東社長は、マイクを手に休むことなく10分以上話し続け、会場を驚かせた。「一つの商品で複数回のリコールをしてしまったことを猛省している」としたうえで、一連のリコールで主な原因となった新しいハイブリッド・システムが、「チャレンジングな技術であった」と振り返った。

そして、発売前に行ったテストコースやシミュレーションでの検証では、様々な走行シーンに応じた、トランスミッションやエンジンの制御プログラムの問題を見付けられず、その後の調査に時間を要した経緯について語った。

伊東社長は、自身が2012年に発表した中期経営計画(14~16年度)にも言及。この計画では16年度に発表当時の1.5倍である600万台以上を全世界で販売するとしていたが、「順調なら、それぐらいの台数はいけると算段して考えた数字。数字が独り歩きしていた」と切り出したうえで、「まず大事なのは、各地域で、商品やサービスを通じて顧客に喜んでもらうことをファーストプライオリティー(最優先課題)として、再度肝に銘じて活動をしていく」と延べ、目標の達成よりも品質を優先する意向を示した。

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