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軽減税率導入の過程で浮き彫りになった問題点 日本の税制改正どう変える

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新聞は責任を放棄 デモクラシーの危機だ

かめい・ぜんたろう●1971年生まれ。93年慶応義塾大経済学部卒業後、日本興業銀行、ボストンコンサルティング グループ、衆議院議員を経て現職。研究分野は政策形成プロセス、経済・財政など。(撮影:尾形文繁)

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政策には目的と方法がある。まず目的があって、その目的で合意し、次に方法について考えるというプロセスが望ましい。しかし、日本の政策決定過程には、このプロセスがない。消費税の軽減税率については何のために導入するのかという合意がないまま、方法論にすぎない軽減税率が独り歩きしている。

この目的が痛税感の解消であるなら、そもそもなぜ税金を上げるのか。痛税感を解消するなら、異なるやり方がある。税に対する信頼が失われるなど、副作用もたくさんある。

社会的包摂性を高めていくのは、あるべき姿だと私は思うし間違っていない。であれば軽減税率ではなく、低所得者に直接給付するほうが簡単だし効果もある。しかしそういう議論なしに、選挙手法として公約としてうたう。これは公明党だけが悪いのではなく、自民党も民主党もそう。

どの党もマニフェストに書くのは方法論ばかり。増税するのはこれから増大していく社会保障費に充てるため。所得税でなく消費税で賄うのは、所得税だとただでさえつらい現役世代に重荷だからだ。だから高齢者も負担できる消費税で賄おう。そういう社会的合意があったはずなのに、それを軽減税率でひっくり返し、何のために増税するのかが見えなくなった。

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