クリスマス「べき論争」での破局、どう避ける? 技術重視の「カップルダイアローグ」とは

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「カップルダイアローグ」は以下の手順で行います。

1, まずAさんが事実のみを言い、BさんはAさんの言った事実をそのままリピートします。
2, 次にAさんがその事実によって生じた感情を言います。そして、BさんはAさんの言った感情をそのままリピートします。
3, 最後にAさんからBさんへ3つの要望を告げます。Bさんは事実とAさんの感情を考慮し、受諾可能な1つだけを選択します。

 

クリスマスのケースに落として考えるなら、

1, 事実:女性「クリスマスは特別な日なのに、去年は何もしてくれなかった」と言う。男性「クリスマスは特別な日なのに、去年は何もしてくれなかった」と、そのままリピートする。
2, 感情:女性「私はクリスマスの日ぐらい優しくしてもらえないと、寂しい気持ちになる」と言う。男性「私はクリスマスの日ぐらい優しくしてもらえないと、寂しい気持ちになる」とそのままリピートする。
3, 要望:女性 クリスマスの日は、①プレゼントをくれる、②外食をする、③残業をしないで早く帰る、の3つを提案。男性は②の「外食をする」を選択。選択したことは約束なので、必ず守る。

 

このカップルダイアローグのポイントは、お互いの意見を絶対に否定しないこと、1つの約束だけは必ず守るという歩み寄りの姿勢を示すことにあります。男女の「べき論(価値観)」の違いについて、「どちらかが正しい」という議論をしても、感情論になるだけで、とてもゴールに辿り着けません。ですが一定の「ルール」や「技術」にのっとれば、少しずつでも歩み寄りができるかもしれません。

「上司と部下」にも使える手法

アンガーマネジメントの基本に、「他人を変えようとしない」という考え方があります。自分の「べき論」の押し付けで相手が変わることに期待をしても、“のれんに腕押し”に終わる可能性が高いです。だったら、自分が変わるほうが早い。自分の「べき論」を緩めてみるのも得策です。

「絶対に譲れない」と思っていることでも、発想を変えてみると、意外にそうでもなかったりします。その「べき論」を強硬することで、パートナーとの明るい未来を失ってもいいのか。その「意地っ張り」は、プライドでなく、うぬぼれに過ぎないのかもしれないのです。

まずは自分が譲れそうな部分だけでも相手に歩み寄ることで、大切な人間関係の崩壊を防げるかもしれません。このカップルダイアローグは、カップル間のみならず、上司と部下、同僚同士にも使えます。アンガーマネジメントに興味を持たれた方は、拙著『パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)をご高覧ください。
 

小林 浩志 日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター

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こばやし こうじ / Kobayashi Koji

 

青山学院大学大学院法学研究科修了(法学修士)。
横浜市戸塚区で社会保険労務士・行政書士の事務所を経営する傍ら、社会人大学院でパワーハラスメントの法的・実務的対策を研究。パワハラ防止策の有効なツールとしてのアンガーマネジメントを数多くの企業、学校、病院等へ紹介している。
・特定社会保険労務士、行政書士、第一種衛生管理者
・公益財団法人21世紀職業財団認定セクハラパワハラ防止コンサルタント(客員講師)
・一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター
・日本スポーツ法学会会員
著書に『パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)、『現場監督のための 早わかり労働安全衛生法』(共著、東洋経済新報社)などがある。

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