【産業天気図・化学】中国、デジタルで活況。ナフサ高と価格転嫁が懸念材料

化学業界は「晴れ時々くもり」の空模様が予想される。
 大手各社は上期に増額を発表済み。その要因の1つは、中国需要の拡大だ。中国で石化プラントが本格的に立ち上がるのは2006年以降。2003年の石化製品の日本からの輸入額は21%増の3502億円で、この勢いが続いている。期初想定に比べて円安になったことも寄与した。
 もう1つは、住友化学の液晶用カラーフィルターや偏光フィルムに代表されるように、デジタル家電景気の恩恵。配線板や電子部品材料向けに拡大中だ。
 問題は、この先の原燃料価格と価格転嫁の動向。主原料のナフサ(粗製ガソリン)の基準価格(1キロリットル)は2003年10~12月の2万2400円を底値に急騰。今年4~6月は2万9100円となり、足元の実勢価格は3万円を超過。さらに、ベンゼン、石炭の高騰もあり、石化製品は現在、第2~3次値上げ交渉の真っ最中だ。ただ価格転嫁は「いたちごっこ」に陥り、一部では需要活発ながら減産を余儀なくされている。原燃料価格と値上げが、石化業界のカギを握りそうだ。
【石川正樹記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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