常温販売の卵はNG。「産卵日」に注目!
河岸:スーパーやコンビニで卵を買うときは、さっきも言ったけど、常温販売の卵はNG。必ず冷蔵販売しているものを、せめて買ってほしい。もうひとつは「賞味期限」だけじゃなくて「産卵日」が書いてある卵を買うということ。
N君:スーパーでは「産卵日が書いてある卵」と「産卵日が書いてない卵」の両方が売られていますよね。
河岸:そう。同じメーカーのまったく同じ卵なのに、A店で売られている卵には「産卵日」が明記されているのに、B店で売られているものは「賞味期限」だけしか書かれていなかったりする。
N君:これは、実際に見たら衝撃的ですね。みなさんがよく買う「あの人気の卵」も、店によって「産卵日」があったりなかったりするわけですね。その理由は?
河岸:全部のスーパーで「産卵日」を明記したら、冒頭で述べたみたいに、特売日にたくさん「新しい賞味期限」の卵を並べられないからね。だから、あるスーパーには産卵日入りのものを出荷するけど、そうじゃないスーパーには賞味期限だけのものを出荷する。スーパーとの力関係によるところも大きいの。
N君:「冷蔵販売」のものを買うのは大前提。そのうえで「産卵日」が書いてあるものを買うわけですね。これなら誰でもできそうです。次回は、今回の話を踏まえて、いよいよ「ヤバすぎる外食の『卵事情』」を解説しましょう!
というわけで、「ヤバすぎる『卵』の裏側」はここまでです。
詳しく書くとキリがないので、卵が好きでよく食べる方、もっと裏側を知りたい方は、ぜひ新刊『「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます。』と併せて、前作『スーパーの裏側』もお読みください。
ここには書いていない、米国に比べてはるかに後れている「日本の卵流通の仕組み」や、「栄養強化卵」の裏側、はたまた刺身やハム、トンカツなどの「使い回し」や、スーパーで売られている「朝採れレタス」「焼きたてパン」のカラクリなどについて、詳しく書いています。2冊併せて読めば、今日からみなさんの外食とスーパーでの買い物が変わると確信しています。
次回は、いよいよ「ヤバすぎる外食の『卵事情』」です。楽しみにお待ちください。
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かわぎし ひろかず / Hirokazu Kawagishi
食のプロや業界関係者のあいだで「食品業界を知り尽くした」と言われる男。大手ハムメーカー、大手卵メーカー、大手スーパー&コンビニ、数々の食品工場での勤務経験から「肉のプロ」「卵のプロ」「スーパー・コンビニのプロ」とも呼ばれる。
1958年、北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、「農場から食卓まで」の品質管理を実践中。「食品安全教育研究所」代表。
これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハム・ソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け惣菜工場、卵加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。
著書に『スーパーの裏側』(東洋経済新報社)、『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』(同文舘出版)などがある。
ホームページ「食品工場の工場長の仕事とは」を主宰。
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