知らないと本気でヤバい!「卵」の裏側 すべての偽装は「卵」に通じる

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卵の「殻の色=鶏の羽の色」って知ってました?

河岸:卵でいえば、「色」についての誤解も多いよね。消費者が知らないことをいいことに、メーカーや流通がうまくやっている。

N君:卵の色っていうのは、卵の「殻の色」や「黄身の色」ですか?

河岸:そう。だって、「赤玉(赤い卵)のほうが、白玉(白い卵)よりちょっと高級」と思っていない?

N君:えっ、そうじゃないんですか!? 赤玉のほうがおいしそうだし、実際、値段も高く売られていませんか?

河岸:消費者が「赤玉は白玉よりちょっと高級」と勝手に誤解してくれているから、その誤解に合わせて高く値段をつけているだけ。実際は「卵の色=鶏の羽の色」だから。

N君:えっ? 卵の色って「羽の色」なんですか。

河岸:そのとおり。白い鶏は「白い卵」を産み、赤茶の羽の鶏は「赤茶の卵」を産む。(品種によって若干の例外ケースあり)

N君:そうですか、栄養とは何の関係もないんですね……。

卵の「黄身の色=エサの色」って知ってました?

河岸:それに卵の「黄身の色=鶏が食べたエサの色」ってことも意外にみんな知らないよね。

N君:えっ? 「エサの色」が「黄身の色」になるんですか? 

河岸:そうだよ。エサに米を食べさせたら黄身が白っぽくなるし、ホウレン草を食べさせたら緑っぽくなる。

N君:「昔の卵は黄身が濃かった」と言うじゃないですか。あれはてっきり、昔のほうが栄養価が高かったからだと思っていました。

河岸:昔は、主なエサが草だったから、黄身の色が濃かったの。でも消費者の大半は「黄身の色は濃いほうが栄養があるしおいしい」と勘違いしているから、鶏にパプリカとかを食べさせて、無理やり黄身の色を濃くしているんだ。

N君:パプリカって、あの香辛料のパプリカですか?

河岸:そうだよ。それをエサに混ぜて、鶏に食べさせている。今のエサはトウモロコシが主流だから、どうしても黄身が白っぽくなる。だから、パプリカを混ぜて、色を濃くしているんだ。

N君:なるほど、卵は普段よく食べるのに、何も「裏側」を知りませんでした……。では、「いい卵」を見抜くスキルってあるんですか?

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