NHKドラマ「マッサン」にみる男の心理学 男たちよ、情熱を傾けられるものがあるか?

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周囲の理解は得られず、資金もなく、頓挫してはあきらめかけ、そのたびに妻のエリーから励まされ、諭され、ウィスキー作りへの情熱を再確認する……。はっきり言って、今のところ物語はこの繰り返しです(笑)。

描かれるのは、男たちが大好きな「プロジェクトX」(NHK)の世界。「モノ作り」「日本で初めて」「誰も成し遂げたことのない夢」といったフレーズにマッサンをはじめとする男たちは弱いのです。ですから、多くの男性視聴者は、夢に生きるマッサンを応援する気持ちで、ドラマを見ることになります。

男たちが好む幻想、妄想

その一方で、裕福な育ちのぼっちゃんであるマッサンからは、裸一貫のハングリーさは感じられません。いつまでもぐずぐずと煮え切らない様子は、逆に、現代の等身大の男性たちの共感を得ていることでしょう。

そんなマッサンの夢を、妻のエリーはじっと支え続けます。異国の地に嫁いで貧乏暮らしをし、いじめられても拒絶されても、マッサンの夢、ウィスキー作りの夢をいつも第一に考え、時に優しく、時に激しく、夫をしかり飛ばしていきます。

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