その後、英子さんは、子供たちに何度も電話を入れています。「何かしてあげることはないか?」「ご飯を食べにおいで」(車で20分の距離にいました)等々。
母子の同居も、時を逸すれば絆の復活は難しい
子供たちの返事は徐々に素気なくなっていったそうですが、声を聞けるだけでもうれしいと英子さん。しかし次第に、子供たちが電話に出ないことも多くなっていきました。そして12年後に、英子さんを家から追い出した夫が亡くなったのです。すべての葬式が終わって落ち着いた頃、英子さんは出たくて出た家ではありませんので、子供たちに同居を持ちかけました。
ところが子供たちにその気はサラサラなく、英子さんによりますと、子供たちと話せば話すほど、子供たちの心が離れているのを感じるのだそうです。母親として夢にまでみた子供たちとの同居ですが、今、無理に同居できたとしても溝が深まるだけで、お互いにストレスを抱えるだけのようだと感じたそうです。
高田様のお母様の場合も、どんな形ででもあなたたち兄妹とは連絡を取ろうと思えば取れたはずです。ドラマではありませんが、子供たちが通学している学校の校門の陰に隠れて子供を待ち伏せしたり、一年に一度しかない(子供が必ず行く)夜店で待ち伏せをして会っている母子を知っています。
それもどうでもいいことですが私ならまず、どのような事情で離婚したにせよ、同居話を自分からは言い出せないと思います。以上のような理由でお母様にはまだまだ自分勝手な性格が残っているとお見受けしました。母子が同居するにも「時がある」のです。
20代は結婚に関係なく、親子別居する年代です
高田様ご兄妹の年齢からして、ご縁があればいつ結婚しても不思議ではない時期を迎えています。お母様は「親なしの結婚行事が不憫」だと言っておられるようですが、親不在で行われる結婚行事も珍しくありませんし、区役所に届けるだけで幸せな家庭を築いておられる方もいっぱいいます。
高田様兄妹のご結婚のための同居なら、それはむしろマイナスの選択です。兄妹のどちらかが結婚すれば、その家に母親が残るのですか? あるいは、今度はあなたから母親に別居を持ちかけるのですか?それでなくとも親子が別居をしていて自然な年代ですのに、これまでのいきさつから考えますと、いまさら母親と同居したくないという妹さんの気持ちをくんであげる方が、今は大事だと思うのです。
お母様が経済的に困っておられてそのことが気にかかるようでしたら、あなたができる範囲で経済的に援助してあげるとか、いくらでもやり方はあります。それはそうとお母様はまだ若く、職種さえ選ばなければ、まだ十分に働ける年代ですね。同居か別居の、1かゼロの選択肢ではなく、その中間にいくつもの形があるはずです。今、お母様と同居の決断を下すのは、早計だと思います。
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