集中力の続かない人がよくやる6つのNGパターン 場所・休憩・BGMを戦略的かつ効果的に使おう
では、かわいいものをずっと見続けるほど効果が高まるのかというと、そんなことはありません。あまり長いと逆効果になるそうなので、注意が必要です。集中したいときには、目に入る場所に飾らないほうがいいでしょう。ハマりすぎるとタスクをこなすモードに気分が戻れなくなることもあるそうなので、休憩中に短時間だけ写真や動画を見るのが最も効果的です。入戸野教授の研究では、見る時間は1分〜1分半が適しているとのこと。意外と短い時間で集中力を得られますので、ぜひお試しください。
NG6 綿密な計画を立ててからスタート
集中するためには「やる気が出なくてもとにかく始めてみるといい」とよく言われます。これにはきちんとした理由があり、脳の「側坐核」のはたらきが関係しています。脳内にある「側坐核」は集中力を勝手に高めてくれるエンジンの1つで、とても強力なパワーの持ち主です。しかし残念ながら反応が鈍い部位でもあるので、目覚めるまで、とにかく行動するしかありません。やりたくないことも始めてみたらできた、というのは「側坐核」が助けてくれたことが考えられます。
つねに優先順位が存在する
では適当に順番を決めて、とにかく始めればいいかというと、それも疑問です。課題にはそれぞれ特徴があるため、進め方を誤ると質の低いパフォーマンスしか出せません。片づけのときに、こまかいものの整理から始めるといつまでも片づかないように、日常生活でもつねに優先順位が存在します。それを見極めて取り組むだけで効率も成果も上がるのと同じです。
複数の情報から重要なものを選びフォーカスする力は「集中力」を構成する重要なファクターです。間違いなく言えるのは「この仕事も終わらせないといけないし、あの仕事も進めないといけない」「どの仕事から始めればいいかな……」などと目移りしているうちは集中できないということ。「集中している」というのは1つのものごとに目や意識がしっかり集まっている状態です。
目移りを防ぐには、瞬時に全体像を掴み、そのパターンや関係性、重要性を把握し、最優先項目をピックアップする能力が不可欠です。この能力で課題を絞り込めてはじめて、深い集中への入り口に立つことができます。集中力を発揮するための下ごしらえとも言うべきこの能力を、私は「イメージ識別スキル」と呼んでいます。
むやみやたらに作業を始めて得られた集中と、イメージ識別スキルを駆使して得られた集中には天と地ほどの差があります。究極の集中力を発揮するなら、やるべき仕事・勉強、緊急度合いや重要性、自分の実力、取り組み方などを総合的に見極め、最優先事項を選び出すのが望ましいでしょう。
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