2年目を迎えるプロ野球独立リーグ「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」が3月19日、開幕した。北九州市民球場で実施の開幕戦は、堀江貴文氏が創立した新球団・福岡北九州フェニックスと、昨年の覇者、火の国サラマンダーズ戦である。
昨年の開幕時点では「九州アジアリーグとは何ぞや」という空気があったことは否めない。九州で突然立ち上がった独立リーグ、しかも火の国サラマンダーズと大分B-リングスの2球団だけ。たった1カードでリーグ戦と言えるのか、という問題もあった。そして四国アイランドリーグplus、ルートインBCリーグと2つの先行する独立リーグがある中で、どれだけ新しい展開ができるのか?という疑問もあった。
堀江氏の球団も参入「九州アジアリーグ」とは
しかし1年が経過して「九州」は、独立リーグ界に波紋を投げかける存在になろうとしている。端的に言うと、火の国サラマンダーズは強かったのだ。四国との交流戦では4球団すべてに勝ち越し、しかもNPBファームとの試合でも優勢だった。火の国の打者はNPBの投手から安打を打ってメディアに注目されようと貪欲に立ち向かっていった。
昨年のドラフトでは、火の国の左腕、石森大誠が独立リーグからの指名では最高位のドラフト3位で中日に指名された。
独立リーグが日本に誕生して16年、すでに地域に定着し、日本のマイナーリーグとしてそれなりのビジネスモデルが出来上がっている。九州アジアリーグは、そうした固定観念にゆさぶりをかけた。
そして今年はここに堀江貴文氏の福岡北九州フェニックスが加わった。昨年秋にリーグ参入の記者会見を行って以来、堀江氏の新球団は注目の的となった。
そもそも球団設立は堀江氏が主宰するオンラインサロンでの提案に端を発している。資金調達はトークン発行型クラウドファンディングサービスを活用、トライアウトや球団イベントはオンライン配信するなど次々と新しい展開を打ち出した。そして指揮官には、ロッテ、阪神、メジャーリーグでも活躍した西岡剛が選手兼任で就任。期待感は否応なく高まっていた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら