英語ディベートは、英会話よりも簡単!? 日本の教育を変えるキーマン 松本 茂(3)

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松本:そうです。相手は説得されないという前提で議論をしています。

安河内:では、説得させようとする相手は聞き手ですか?

松本:そのとおりです。「聞き手を」論理的に説得することを目的に議論をするわけです。ですから、興奮しすぎたり、相手に意地悪したりするのは控えたほうがいいわけです。

安河内:聞き手の心証が悪くなりますものね。では、論題が決まって、ディベーターと聞き手がそろったとします。「小学校で英語教育を始めるのは是か非か」とか、「日本はTPPに積極的に加盟して役割を果たすべきか否か」といった論題を2対2なり、4対4で議論するとします。となると、トピックが何であっても、論旨は必ずYesとNoの2つに分かれるのですよね?

松本:そうです。Yesの肯定側がAffirmativeあるいはGovernment、Noの否定側がNegativeあるいはOppositionと呼ばれます。

安河内:肯定と否定のチーム分けはどうやってやるのですか?

松本:大会の場合は、各チーム、肯定と否定の両方をやらなければなりません。授業のときは、どちらか一方ということもあれば両方ということもあります。

安河内:肯定と否定のどちらにつくかは、じゃんけんでもくじ引きでも、または希望を募ってもいいのですか?

松本:授業の場合にはどんな決め方でもかまわないと思います。

安河内:ただしひとつ言えるのは、自分が本当に思っている意見と同じ側に必ずしも立つわけではないということですよね?

松本:自分が本当はどう考えているかは関係ないです。肯定になれば、肯定という立場でどういう議論ができるかを問われているだけですので。ただ、直感的に「自分はこの論題に関しては否定だ」と考えている人が、肯定の立場でディベートすれば、違ったものの考え方ができるため、本人の勉強にはなると思います。

(構成:山本 航、撮影:上田真緒)

※次回は11月26日(水)に掲載します。

安河内 哲也 東進ハイスクール・東進ビジネススクール講師

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やすこうち・てつや / Tetsuya Yasukochi

1967年福岡県生まれ。上智大学卒。予備校講師、教育関連機関での講演などで実用英語教育普及に従事。著書に『子どもの英語力がグンと伸びる最強の学習』(扶桑社BOOKS)など。

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