南場智子・DeNA社長--ソーシャルゲーム・プラットフォーマーとして世界を獲る
--グリーとはソーシャルゲームで正面から競合する一方、ミクシィとは連携を発表した。
ソーシャルゲーム会社が提供するプラットフォームはいくらでもあり、当社のモバゲーやグリーだけでなく、ハンゲームやミクシィなど、プラットフォームとしていい切磋琢磨になっている。
そうはいってもプラットフォームごとに特徴があり、利用者からすると使い方に違いがある。リアルな人間関係のミクシィと、ゲーム色を戦略的に強めている当社とでは、利用者から見てあまりバッティングはない。であれば、ミクシィとはむしろコラボレートしようという話だ。
すでに、ミクシィ上で当社の有力なソーシャルゲームの「怪盗ロワイヤル」を展開している。当社ではECサイトも運営しているが、そこへミクシィの機能を取り入れることもできるだろう。当社の利用者が全員ミクシィ会員になってもいいし、逆でもいい。
人間はだれでもいくつかのモードがあるじゃないですか。仕事をしたいとか、友人とつながっていたいとか、あるいはフッと気を抜いてゲームだけの世界で遊びたいとか。そんな違うモードをそれぞれが捕らえてサービスができればいい。
リアルな人間関係(ソーシャルグラフ)を核にした方向性は考えていない。当社は、オークションからショッピング、モバイルーオークション、アフィリエイト、モバゲー、SNS、ソーシャルゲームと、2年ごとに新しい事業の柱を打ち立てて来た会社なので、未来永劫、リアルなソーシャルグラフのビジネスをしないとは言えないが、今は考えていない。
--国内では、ヤフーと組んでパソコン向けのソーシャルゲームに力を入れている。
パソコン上のソーシャルゲームプラットフォーム「ヤフー!モバゲー」は、ゲーム会社70社から100タイトルのゲームを揃えて10月にスタートする。スタート時点としては非常に満足がいくタイトル数になっている。売り上げ見通しなどは言えないが、これから激しくプロモーションを展開してユーザーを取り込んでいく。