中国・台湾・韓国出身の上場企業役員数は50人--前年同期比で1.5倍増加
東洋経済が毎年7月に行っている『役員四季報』調査によると、役員の中に中国・台湾・韓国の出身者がいると回答した企業は全上場企業の中で27社。役員の合計は50人だった。
前年同期の23社、33人と比較して4社増加、人数も1.5倍増となっている。国別に見ると中国が28人で前年同期比9人増加、韓国も同8人増の17人、台湾は昨年同数の5人だ。
調査は全上場企業3672社、4万1642人を対象にアンケートを実施、うち出身地の回答があった役員2万4010人をもとに集計した。表では中国・台湾・韓国の役員数が多い企業順に掲載している。
全役員12人中7人が韓国出身
最も中国・韓国出身の役員が多いのは、マザーズ上場でオンラインゲーム運営のゲームオン。全役員12人のうち副社長、取締役4人、監査役2人と計7人が韓国出身だ。
ゲームオンは2007年に韓国のオンラインゲーム運営大手のネオウィズとの業務・資本提携を発表、今年6月末現在でネオウィズが40%の株式を所有する筆頭株主となっている。
2位は、ジャスダック上場で時計バンド国内トップシェアの日本精密。韓国出身の取締役が全役員11人のうち4人を占める。
07年に韓国の合成皮革メーカー、エムアンドエフシーと業務提携を開始した。07年3月末にはエムアンドエフシーが日本精密の17.19%の株式を保有する筆頭株主となり、07年6月末、09年6月末の株主総会で取締役候補の修正動議を提出。可決されたためエムアンドエフシーが推す人物が役員に就任している。
なお、今年7月にはエムアンドエフシーが保有していた株式をすべて処分したため資本関係は解されている。
3位は、ジャスダック上場で中国留学生が創業したシステムインテグレーション会社のSJIだ。中国の大手システムインテグレーション会社、神州和碼グループの出資を受けて実質傘下入りしている。